フォルステライト(Mg2SiO4)+10vol%ペリクレース(MgO)多結晶体では、最も遅い拡散種であるSiが第1相であるフォルステライトにのみ含まれている。この多結晶体に対し一軸圧縮クリープ実験および粒成長実験を行った。その結果、クリープ速度と粒成長速度から推定された拡散係数が同じであること、つまりクリープ(超塑性変形)と粒成長が、共通の拡散メカニズムに支配されていることが明らかになった。多くの岩石において、最も遅い拡散種が第一相に含まれる。拡散クリープ中の多結晶体の粘性率は粒成長およびクリープに共通な拡散係数で決定され、その粒径に至った時間から粘性率が分かる粒径‐時間粘度計が提案された。
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