研究課題/領域番号 |
18H03744
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中川 毅 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (20332190)
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研究分担者 |
大森 貴之 東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (30748900)
山田 圭太郎 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構(BKC), 助教 (30815494)
北場 育子 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (60631710)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 放射性炭素年代較正 / 放射性炭素年代測定 / 花粉化石 / セルソーター / IntCal |
研究成果の概要 |
水月湖の年縞堆積物のうち、主として1万3000年から2万年前まで(一部は3万7000年前まで)に相当する部分から112層準を選び、セルソーターを用いた化石花粉の抽出を実施、加速器による放射性炭素年代測定をおこなった。得られた結果は、先行研究によって水月湖の葉化石から得られていたデータと、長期的な傾向において良い一致を示し、短期的な傾向においてはより平滑であり、葉化石データのばらつきを目立たせる結果となった。これにより、化石花粉は放射性炭素年代較正モデルに優れたデータを提供できること、また花粉の年代と葉の年代を比較することで、大気の放射性炭素濃度の年々変動を定量的に評価できる道が開けた。
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自由記述の分野 |
古気候学、地質年代学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
まず化石花粉という、これまで年代測定に用いられてこなかった材料を、安定的に年代測定用の試料として用いることのできる技術を確立したことが大きい。本研究の成果を元に、花粉の抽出と年代測定をおこなう受託サービスを立ち上げたので、この成果は今後コミュニティ全体に広く利用してもらうことができる(今年度は、オックスフォード大学と提携して国際展開する予定)。また、1万3000から2万年前については、年代較正の精度と信頼度を有意に向上させることに成功した。本研究で得られたデータは次期IntCalにも採用されることが確実であり、そうなれば2万年前までの年代決定を必要とするあらゆる学術分野に利益が及ぶ。
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