研究課題/領域番号 |
18H03765
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大鐘 武雄 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (10271636)
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研究分担者 |
西村 寿彦 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (70301934)
林 和則 京都大学, 国際高等教育院, 教授 (50346102)
衣斐 信介 同志社大学, 理工学部, 准教授 (10448087)
石橋 功至 電気通信大学, 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター, 准教授 (80452176)
高橋 拓海 大阪大学, 工学研究科, 助教 (40844204)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 大規模信号検出 / ガウス確率伝搬法 / 近似メッセージ伝搬 / 圧縮センシング / IoT |
研究実績の概要 |
今年度は,前年度までに開発した過負荷信号検出法の特性改善をはかるために,非凸の正則化項の導入を試みた.形式的な近接作用素を容易に計算できる非凸正則化関数としてL_0ノルム,L_{1/2}ノルム,L_{2/3}ノルムを採用し,ADMM (Alternating Direction Method of Multipliers) に基づく凸最適化アルゴリズムを実装した.その結果,過負荷MIMO-OFDM信号検出問題において大幅な特性改善が得られた. MIMO通信路の空間相関が高くなるとガウス確率伝搬法では,ビリーフの大きな外れ値の発生に起因して検出性能が低下する.今年度はこの外れ値の影響を,深層展開により抑圧しつつガウス確率伝搬法で信号検出をする方法を提案し,その有効性を計算機シミュレーションにより明らかにした.また,相関性に対して耐性を持たせることに成功したので,スパース符号多元接続のような他の通信形態に対しても深層展開を適用し,その効果を明らかにした. 効率的な多数IoTデバイス収容手法として,グラントフリー方式とセルフリー大規模MIMOの組み合わせに着目し,双線形ガウス信念伝搬法に基づいてアクティブユーザ検出・チャネル推定・送信信号検出を同時に行う手法を提案した.提案手法は,既存の近似メッセージ伝播法を用いた手法よりも優れたビット誤り率特性を達成することを計算機シミュレーションによって確認した. 最後に,深層展開による近似メッセージ伝搬法のパラメータ最適化について検討を行なった.素子数が十分に大きくない場合や,前述の相関のある場合などは,ガウス確率伝搬法と同様に特性が劣化する.これは立脚する動作要求条件に合致していないにも関わらず近似メッセージ伝搬法を導入したためである.深層展開によりパラメータ最適化を行うことで,既存の特性改善手法を上回る結果を得ることができた.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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