研究課題
昨年度までに、マルチモーダルセンサのプラットフォームとしてこのプロジェクトで目標とした256×256画素、ピクセルピッチ5ミクロン、フレームレート50Flame毎秒で動作するセンサチップの製作に成功した。さらに、マルチ計測項目として、これまで世の中で成功していなかった、DO(溶存酸素)のイメージングに成功した。溶存酸素検出材料として、昨年度まで検討した酸化スズに代わり、酸化イリジウムに着目した。酸化スズでは、最小検出感度、ならびに検出の再現性が低かったが、最適な条件でイリジウム金属を酸化することで、0.1ppmの分解能で安永的に検出できる見通しが立った。また、これまで水素イオン濃度(pH)と溶存酸素の同時検出には成功してきたが、他のイオンや神経伝達物質とのマルチ検出に関して今年度は取り組んだ。これまでの検出対象に加えて、乳酸、カリウムイオン、カルシウムイオンの同時検出のイメージングデバイスの作製方法を検討した。それぞれ材料が異なる検出膜を集積化する為にインクジェト法を検討したが、解像度の点で微細化ができないことから、フォトリソグラフィ法を用いる方法を集中的に検討した。その結果、イオン感応膜として、これまでPVC膜を母体としていた物を、光感光性ポリマーに変更することで、画素毎にイオン検出部を形成できる見通しを得た。また、検出対象物質から放出された神経伝達物質が横方向に拡散し空間解像度を悪化させない手法について検討し、アルミナナノポア薄板をセンサ上に固定化することで、イオンが横方向に拡散しないことを実証した。本研究では以上の様な成果を得ることに成功したため、今後これらの成果を発展させ、生命科学分野を始めとする異分野へ展開可能なマルチモーダルセンサの開発を目指す.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Sensors
巻: Vol.22,No.17 ページ: 06669
10.3390/s22176669
https://int.ee.tut.ac.jp/bio/