研究課題/領域番号 |
18H03813
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐宗 章弘 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40215752)
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研究分担者 |
岩川 輝 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (70733236)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 衝撃波 / 乱流 / 対向衝撃波管 / ソニックブーム |
研究実績の概要 |
本研究では、独自開発した対向衝撃波管を機能拡充し、それを活用して実験データを取得し、解析することを主眼とする。右向きの格子乱流と左向きの右透過衝撃波の干渉を、可視化計測部で診断計測する。なお、隔膜破断は空圧アクチュエーターで駆動された撃針によって行い。その動作タイミングは、電気信号によって制御される。 (1) 対向衝撃波管の拡充整備: 現有の対向衝撃波管(120mm×120mm断面、全長10m)は、研究予算、設置場所の制約から十分な長さを有していなかった。衝撃波への遷移距離が十分確保でき、境界層の影響が小さい実験が可能な衝撃波管長さは、断面の代表長さの80倍程度とされている。当該装置は、単一駆動部による作動ではこの条件をほぼ満たしているものの、対向駆動作動では長さが不十分であった。そこで①装置設置場所を移して全長を4m(約1.4倍)に延長してこの不足を解消した。 (2) 衝撃波面3次元可視化法の開発:当初の計画におけるステレオシャドーグラフ法では、衝撃波の3次元可視化能力に大きな制約がある。そこで、平行光を用いたBackground Oriented Schlieren法新たに開発し、定常現象に対する可視化実験を行った。まずは、1系統のみの可視化として、密度場の定量評価が可能であることを示した。 (3) 一様等方性乱流による衝撃波変調実験:衝撃波マッハ数、乱流場の干渉前圧力、乱流マッハ数、衝撃波伝播距離等をパラメトリックに変化させた実験を行った。まずは、拡張された対向衝撃波管作動時における衝撃波マッハ数。試験部における境界層の特性を取得し、パラメトリック実験の基礎データを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた対向衝撃波の拡張が完了し、キャリブレーション実験もほぼ完了した。三次元可視化法については、応募時に計画したステレオシャドーグラフ法よりもより優れた、平行光Background Oriented Schlieren(BOS)法を開発し、単一チャネルでの定量可視化を確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
対向衝撃波管による衝撃波-乱流実験は、世界的にもユニークな方法であり、今後世界初の実験データを次々と発信していける目途が立った。今後平行光BOS法による定量可視化を多視野化し、変調衝撃波の三次元可視化を実現することを目指して研究を推進していく。
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