研究課題
特に最終年度である2021年度は、(1)コンポジット電解質膜の高性能化に関しては、ゼオライトに関する検討を新たに進めた。SAPO-34(SiO2-Al2O3- P2O5)を遊星型ボールミルを用いてミリング処理したところ、微粒子化は達成できるが、結晶性と比表面積が低下し、リン酸保持能力も低下した。SAPO-34をPBI膜に添加したところ添加量2wt%で導電率が最大を示し、160℃無加湿条件において2.5mScm-1に達した。また、ミリング処理によって合成した硫酸水素セシウム-トリアゾール-酸化チタン(CHS-Tz-TiO2)無機有機複合プロトン伝導体のPBIへの添加効果について検討を行ったところ、添加によって膜導電率が増大し、発電特性が向上することがわかった。(2)Al-Mg系層状複水酸化物(LDH)をKOH-PBIに添加したアルカリ伝導膜形燃料電池 (AEMFC)の成果をまとめて波及効果の大きな学術論文誌に投稿を行っている。(3)合成したPt@TiO2粒子を塗布した電極を用いて、150℃無加湿条件下における燃料電池の作動を初めて確認することができた。また、電極/触媒/電解質三相界面の構築に向けてポリビニルピリジン(PVP)と種々のカルボン酸の塩を形成し、酸解離定数pKaおよびイオン半径と導電率の関係を系統的に調べた。その結果、イオン半径・pKaの値が小さくなるほど導電率が増大することがわかった。新たにミリング処理したゼオライトや硫酸水素セシウム-トリアゾール-酸化チタン無機有機複合体のPBIへの添加効果について検討を行い、導電率やリン酸保持能力の増大、発電特性の向上など重要な成果を得ることができた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 11件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
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