研究課題/領域番号 |
18H03919
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
河合 壯 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40221197)
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研究分担者 |
東田 卓 大阪公立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00208745)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 光エネルギー変換 / フォトクロミズム / 光異性化 / エンタルピー変化 |
研究成果の概要 |
フォトエレクトロクロミック分子の光熱エネルギー変換機能について検討を行い、高効率高熱エネルギー変換分子の設計指針を明らかにした。フォトクロミック分子は光励起に伴い安定状態O型から準安定状態C型へと異性化反応を示す。本研究で検討したフォトエレクトロクロミック分子ではC型からO型への逆変換反応が電気化学的あるいは科学的な酸化反応により誘起可能で、この酸化異性化にともなう熱エネルギーの放出を利用するエネルギー貯蔵・放出材料を検討した。ターアリーレン型フォトクロミック分子において高いエネルギー貯蔵性能と特徴的な酸化誘起型の連鎖開環反応が可能であることを見出し、高効率高熱エネルギー変換を達成した。
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自由記述の分野 |
機能有機材料
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光異性化反応に伴う内部エネルギーの貯蔵容量が大きい分子は、光異性化に伴うエンタルピー変化が大きく、いわゆる線形自由エネルギー変化則(LFER則)から逆異性化反応における活性化エネルギーが小さく高エネルギー状態の保存性が低くなる。すなわちエネルギー保持容量と保持安定性とはトレードオフとなる。本研究では、系統的な検討を行い単純な置換基効果では、LFERに伴うエネルギー保持における安定性と保持容量の両立が難しいことを示したうえで、芳香族ユニットを変えることで両者の両立が可能となることを見出し、新しい高熱変換貯蔵材料の分子設計指針を明らかにした。
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