研究課題
《ワイドバンドギャップ試料への対応》これまでの経験および物理の予測から,ETはバンドギャップ内の伝導帯の下(アノード側)にあると思われ,実際に大部分の分布はCBB付近に集中している.RDB-PAS法では,価電子帯からETへ励起させているため,連続光の最大エネルギーがバンドギャップ以上である必要であるが,現在の装置では約3.5 eVまでしか測定できないため,ワイドバンドギャップの試料に対応できない.さらに短波長側(最大6 eV程度)での照射が可能な分光光源を初年度に導入してワイドバンドギャップ試料への適用範囲拡大をはかった.具体的には,空気中でオゾンを発生する短波長の紫外線を出射するキセノンランプに200 nm以下の紫外線をカットする光学フィルターをとりつけ,約220 nmまでの紫外線を照射できるように改良し,5 eV程度までのバンドギャップをもつ材料にも適用できるようになった.《高感度化=薄膜対応》これまで粉末だけを対象としてきたが,機能性材料として金属酸化物などを利用する場合には,薄膜状に成型して使用することが多い.RDB-PASの光音響信号は光を吸収する物質(ここではETに捕捉された電子)のマスに比例するため,10μm程度以下の薄膜では信号を検出できない.そこで,(1)分光系の集光と改良により,励起光強度の増大をはかるとともに,(2)セルに取りつけるマイクロフォン部分の封止を確実にして,感度の増大をはかった結果,酸化チタンにおいて,1 μm程度の膜厚のものを測定できるようになった.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 2020 その他
すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 10件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件、 招待講演 5件)
Chemistry Letters
巻: 50 ページ: 80~83
10.1246/cl.200636
Applied Catalysis B: Environmental
巻: 294 ページ: 120221~120221
10.1016/j.apcatb.2021.120221
The Journal of Physical Chemistry Letters
巻: 12 ページ: 3019~3025
10.1021/acs.jpclett.1c00262
Physical Chemistry Chemical Physics
巻: 23 ページ: 8868~8879
10.1039/D1CP00375E
巻: 50 ページ: 644~648
10.1246/cl.200825
Applied Surface Science
巻: 546 ページ: 148835~148835
10.1016/j.apsusc.2020.148835
Chemical Communications
巻: 56 ページ: 3793~3796
10.1039/C9CC09988C
RSC Advances
巻: 10 ページ: 18496~18501
10.1039/d0ra02587a
The Journal of Physical Chemistry C
巻: 124 ページ: 15285~15294
10.1021/acs.jpcc.0c03822
Advanced Science
巻: 7 ページ: 2000204~2000204
10.1002/advs.202000204
巻: 10 ページ: 32350~32356
10.1039/d0ra04528d
ACS Applied Materials & Interfaces
巻: 12 ページ: 44743~44753
10.1021/acsami.0c12951
Journal of Colloid and Interface Science
巻: 577 ページ: 397~405
10.1016/j.jcis.2020.05.064