本研究では独自に開発した化学的な蛋白質修飾法により、膜蛋白質の局在メカニズムを解析できる技術の開発に取り組んだ。成果の第一として、「PYPタグラベル化法」を応用し、Ⅱ型糖尿病に関与する膜蛋白質、グルコース輸送体GLUT4が糖鎖修飾により細胞膜に引き留める機構を調べた。第二として、「BLタグシステム」を用い、膜蛋白質を蛍光プローブで染め分け、蛋白質のリガンド刺激に対する動態解析に取り組んだ。加えて、BLタグシステムを改良し、新たなリガンド構造を用いたプローブを開発した。これらの化学プローブを用い、膜蛋白質の動態や蛋白質間相互作用の解析手法を供出した。
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