研究課題
「植物間コミュニケーション現象を利用した栽培管理による減農薬・無農薬農業は可能なのか」という問いに答えるため、以下2つの研究項目を基軸としている。研究項目1 揮発性アルコールを受容し配糖体化することによる昆虫に対する防衛機能の検討、研究項目2 揮発性物質暴露による植物個体の成長及び被食防衛に及ぼす影響の検討。研究項目1においては、トマト株では大気中の青葉アルコール((Z)-3-hexenol)分子を体内に取り込み配糖体化し、防衛物質((Z)-3-Hexenylvicianoside:HexVic))として利用する現象に注目して研究を継続して実施した。その結果、青葉アルコールはまず(Z)-3-Hexenylglucopyranoside:HexGlcに変わり、その後(Z)-3-Hexenylvicianoside:HexVicになること、HexGlcからHexVicを生合成をするための酵素UDT91R1を同定した。研究項目2においては、本研究では、昨年までに裁断したヨモギの揮発性物質を受容したイネは、成長や防衛力が向上することを明らかになった。そこで、本年度は、トウモロコシ芽出しに裁断したヨモギ及びセイタカアワダチソウの揮発性物質を暴露することで、虫害が減少し、収穫量が向上すること、さらにトウモロコシ種子中の糖度が上昇することを明らかにした。また、シロイヌナズナがボルネオールの光学異性体を識別し、地上部がマイナス体を受容すると、根の形態が変化し、またオーキシンのシグナルも阻害されることを発見した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 図書 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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