研究課題/領域番号 |
18H03969
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野地 智法 東北大学, 農学研究科, 教授 (10708001)
|
研究分担者 |
北澤 春樹 東北大学, 農学研究科, 教授 (10204885)
米山 裕 東北大学, 農学研究科, 教授 (10220774)
戸村 道夫 大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (30314321)
楠本 豊 大阪大谷大学, 薬学部, 准教授 (40252689)
麻生 久 東北大学, 農学研究科, 教授 (50241625)
守屋 大樹 大阪大谷大学, 薬学部, 助教 (30759759)
渡邊 康一 東北大学, 農学研究科, 助教 (80261494)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 乳腺 / 乳汁 / 抗体(IgA) / パイエル板 / 腸管 / 腸内微生物 |
研究成果の概要 |
哺育を介して母乳抗体が母子移行することは、幼若期の哺乳動物が健全に育成する上で重要であるが、乳腺における免疫発達機序は完全には理解されていない。我々は、本基盤研究(A)を通して、乳汁IgA抗体を分泌する形質細胞は、乳腺から遠く離れた小腸の二次リンパ組織(パイエル板)に由来していることを明らかにした。また、メタゲノム解析により、Bacteroides acidifaciensおよびPrevotella buccalisといった特定の腸内微生物が、乳汁抗IgA体産生に重要であることを突き止めた。これらの結果は、授乳期の母体特有の「腸内微生物ーパイエル板ー乳腺経路」の存在を強く示すものであった。
|
自由記述の分野 |
粘膜免疫
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本基盤研究(A)を通して、授乳期の乳腺(乳汁)免疫強化に資する免疫・微生物戦略を構築するための学術基盤が構築された。事実、乳汁IgA抗体産生に関わる微生物として同定されたBacteroides acidifaciensやPrevotella buccalisを応用することで、授乳期用のプロバイオティクスとしての応用も十分考えられる。家畜生産現場では、乳牛の乳房炎や幼若家畜の下痢症が大きな問題となっているが、本プロバイオティクスの応用が可能になることで、これらの疾病に関する経済損失も大きく低減できると考えられる。以上の理由より、本研究成果の学術的意義のみならず社会的意義は極めて大きい。
|