研究課題
CRISPR-Cas3タンパク質によるDNA切断:CRISPR-Cas3タンパク質を精製して、試験管内でのDNA切断を確認した。CONAN法を利用して、標的配列特異性、PAM配列特異性、ミスマッチ配列切断等を精査することで、Cas3による一本鎖切断と二本鎖切断の違い、およびオフターゲット切断を明らかにした(論文報告)。マウス・ラット受精卵におけるゲノム編集:マウス・ラット受精卵において、CRISPR-Cas3による最適なゲノム編集プロトコールの作成を行った。マイクロインジェクション、エレクトロポレーションによりCRISPR-Cas3を構成する7種類のmRNAを導入することで、マウスアルビノ遺伝子、ラット免疫不全遺伝子のゲノム編集に成功した(論文準備中)。CRISPR-Cas3システムによるゲノム編集メカニズムの解明:二箇所のDNA切断ドメインを持つCas9と比較して、一箇所のDNA切断ドメインしか持たないCas3がどのようにPAM上流側の長い二本鎖DNA領域の切断・大規模欠失を導入するメカニズムを明らかにした。高速原子力顕微鏡AFMを利用して、世界で初めてCRISPR-Cas3によるDNA二本鎖切断の可視化に成功した(論文投稿中)。ヒトHEK細胞、免疫T細胞、線維芽細胞において、B2MやTRAC等の複数遺伝子、リピート配列等を対象にゲノム編集を行った。ヒト疾患遺伝子を対象にCRISPR-Cas3プラスミド、mRNA、タンパク質を利用することで、高効率なゲノム編集プロトコールを作成した(論文準備中)。ハイドロダイナミクス法を用いることでモデルマウスにCRISPR/Cas3を導入して、体細胞in vivoゲノム編集に成功した。以上のことから、平成30年度から令和3年度まで、開始当初の研究計画に一部の変更はあったものの、おおむね順調に進展したと自己評価する。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 3件、 招待講演 20件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
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