研究課題/領域番号 |
18H04005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河村 正二 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (40282727)
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研究分担者 |
今井 啓雄 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (60314176)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 感覚進化 / 霊長類 / 色覚 / 嗅覚 / 味覚 |
研究成果の概要 |
コスタリカでシロガオオマキザル野生群を調査し、早い者勝ちとなる小さく開花期の短い樹木では3色型色覚個体の先着頻度が2色型個体より有意に高いこと、熟すると匂い物質の総量が増加する果実ほど匂い嗅ぎ頻度が高いこと、2色型は3色型より高頻度に匂い嗅ぎを行うことを示した。熱帯雨林と乾燥林とでシロガオオマキザルの全ゲノム配列決定を行い、腎機能、長寿命、脳発生等に関わる遺伝子への自然選択を検出した。旨味受容体T1R1/T1R3は複数の分類群で小型昆虫食性から大型葉食性への進化に伴い核酸からLグルタミン酸へと感受対象を適応させたことを示した。日本人集団を対象に嗅覚受容体遺伝子群に多数の新規多型を検出した。
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自由記述の分野 |
進化遺伝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コスタリカでシロガオオマキザル野生群を調査し、2色型(昆虫採食)と3色型(花弁採食)にそれぞれ有利な採食対象があることを示し、採食対象により霊長類は探索方法を変え、異なる感覚を相補的に用いることを示した。熱帯雨林と乾燥林とでシロガオオマキザルの全ゲノム配列決定を行い種内・種間比較することで、食資源の周期的枯渇対応や長寿命、脳発生に関わる遺伝子への自然選択を検出した。霊長類の旨味受容体T1R1/T1R3は小型昆虫食性から大型葉食性への進化に伴い核酸からLグルタミン酸へと感受対象を適応させたことを示した。日本人集団を対象に嗅覚受容体遺伝子群のシーケンシングを行い、多型の維持傾向を示した。
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