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2020 年度 研究成果報告書

脂肪滴表層の機能に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18H04023
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
研究機関順天堂大学 (2019-2020)
名古屋大学 (2018)

研究代表者

藤本 豊士  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (50115929)

研究分担者 大崎 雄樹  名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (00378027)
辻 琢磨  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (40725628)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード脂肪滴 / ホスファチジルコリン / 肝細胞 / オートファジー / 核膜 / 小胞体ストレス
研究成果の概要

脂肪滴表層は他の生体膜と異なる性質を持ち、様々なタンパク質の機能発現の場となる。我々は小胞体ストレスに晒された肝細胞では本来リポタンパク質として分泌されるはずの脂質が核内に侵入して核内脂肪滴となり、生体膜の主要なリン脂質ホスファチジルコリンを合成するタンパク質CCTαを結合・活性化して、ストレスの緩和に寄与することを見出した。一方、飢餓に置かれた細胞では自己成分の分解で生じた脂肪酸を原料として作られる脂肪滴が、CCTαとは異なるアイソフォームCCTβ3を結合・活性化し、オートファジーを維持し、細胞の生存を助ける働きを持つことを明らかにした。

自由記述の分野

細胞生物学、解剖学一般

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで不明であった肝細胞における核内脂肪滴の形成機構が解明され、CCTα活性化を通じてストレス緩和に寄与することが明らかになった。肝細胞のストレス増悪は脂肪肝などの疾病要因であり、今後、核内脂肪滴を標的とした予防・治療法への展開が期待できる。一方、飢餓時に形成される細胞質脂肪滴はCCTβ3活性化を通じてオートファジーの維持に重要な役割を果たすことが分かった。低栄養状態下の癌細胞生存にはこの機序が関与していると推測され、CCTβ3を標的とした制癌治療の可能性が示された。

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公開日: 2022-01-27  

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