精神疾患のゲノム解析では、グリア関連遺伝子ASTN2の稀なゲノムコピー数変異(CNV)が精神障害のリスクに関連することを見出した。ASTN2欠失iPS細胞由来ニューロスフェアを用いた遺伝子発現解析から、精神疾患病態との関与が示唆されるZNF558遺伝子の著明な発現低下を見出した。一方、統合失調症の発症リスクやグリア異常と関連する22q11.2欠失に関して、モデルマウスを用いた検討から、中脳神経細胞におけるPERKシグナルの低下を見出した。さらに統合失調症患者の脳組織を解析し、ミエリン・オリゴデンドロサイト異常を示唆する病理学的所見を得た。
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