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2020 年度 研究成果報告書

精神障害の神経・グリアネットワーク病態解明:病態に基づく診断体系構築を目指して

研究課題

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研究課題/領域番号 18H04040
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分52:内科学一般およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

尾崎 紀夫  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40281480)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードグリア細胞 / 精神障害 / iPS細胞 / モデルマウス / 22q11.2欠失 / ASTN2
研究成果の概要

精神疾患のゲノム解析では、グリア関連遺伝子ASTN2の稀なゲノムコピー数変異(CNV)が精神障害のリスクに関連することを見出した。ASTN2欠失iPS細胞由来ニューロスフェアを用いた遺伝子発現解析から、精神疾患病態との関与が示唆されるZNF558遺伝子の著明な発現低下を見出した。一方、統合失調症の発症リスクやグリア異常と関連する22q11.2欠失に関して、モデルマウスを用いた検討から、中脳神経細胞におけるPERKシグナルの低下を見出した。さらに統合失調症患者の脳組織を解析し、ミエリン・オリゴデンドロサイト異常を示唆する病理学的所見を得た。

自由記述の分野

精神医学分野

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究から、グリアに関連する遺伝子が精神障害のリスクに関与することが明らかになった。またモデル生物を用いたゲノム変異の解析から、精神疾患の病態に関与する遺伝子の発現低下や神経発達に必須の細胞内シグナル伝達の低下を明らかにした。統合失調症患者脳組織の解析からもオリゴデンドロサイトと呼ばれるグリア細胞の異常を見出した。以上の知見は、精神障害病態におけるグリア異常の関与を支持するとともに、将来的には、病態に基づいた診断体系の構築や治療法の開発に資することが期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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