研究課題
原因不明の突然死については未だ死亡機序が明らかではない。今年度は新型コロナウイルス感染下のもと昨年度に引き続き対象となった事例について全エクソーム解析等の結果の再解析を続けるとともに動物実験を継続した。解析については、前年度と同様の基準である。突然死群、心肥大群、その他の群で分けた解析を行い、突然死群と心肥大群で有意に心疾患関連遺伝子の変異が有意に多いこと、アルコール代謝酵素遺伝子の変異が有意に関係していることが明らかとなった。自律神経関連遺伝子に着目した解析においては突然死群と心肥大群・その他群で層別化を明かだが、アルコール代謝酵素遺伝子変異を加えるとさらに明確な層別化が有意に可能となった。自律神経関連遺伝子変異の関与の可能性について動物実験にて自律神経活性化状態を作り当該遺伝子変異の関連している可能性について検討したが、有意な結果が出なかったが、アルコール代謝酵素遺伝子多型に着目した動物実験では注目の結果が得られた。また、飲酒関連突然死において、いわゆる飲酒関連遺伝子と称するアルコール代謝酵素の遺伝子変異について死因に関連する結果が得られつつあり他の候補遺伝子変異との関連解析中である。乳幼児突然死群においては乳幼児突然死のリスクファクターになる可能性のある遺伝子変異について動物実験で証明すべく次年度に引き続き解析を行う。メタボロミクス解析においては、今年度は火災関連死に着目した解析を行い継続中であり、脂質代謝酵素遺伝子変異の関与と実際に脂質プロファイルで異なる結果が得られた。脳梗塞等の頭蓋内病変を持つ場合は突然死する可能性が高いが、これについても動物実験を経て、サイトカインが関与しておりその阻害剤で劇的に究明率が上昇し、報告した。そこで、サイトカイン等の遺伝子についての関連も探索継続中である。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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