研究課題/領域番号 |
18H04082
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中澤 公孝 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90360677)
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研究分担者 |
西村 幸男 公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, プロジェクトリーダー (20390693)
荒牧 勇 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (40414023)
野崎 大地 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (70360683)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | パラリンピック / 脳再編 / 可塑性 / 障がい |
研究実績の概要 |
本研究プロジェクトでは2021年度末までに、義足幅跳び選手、脊髄損傷パワーリフター、脳性麻痺スイマー、上肢欠損アーチャー、など異なる競技、障がいを対象とした研究成果が、国際誌論文7編、国内誌総説6編として公表された。それらの研究成果は単著「パラリンピックブレイン」として、2021年2月に上梓された。また関連学会の招待講演は4年間で30回を超え、その中には日本学術会議での招待講演2回も含まれる。さらに新聞(朝日、読売、毎日、東京、中日)、報道番組などの取材は十数回(本年度のみで9回)を数えた。 当該年度においては、下肢切断者の脳構造と機能の解析を進めた。その結果、下肢切断者がパラスポーツを長期間継続することで、同側一次運動野および背外側前頭前野、下側頭回の機能的再組織化が生じることが明らかとなった。また、同側一次運動野の信号強度の増加は、皮質網様体脊髄路、皮質脊髄路、皮質線条体投射といった運動制御経路や、前帯状回、背外側前頭前野といった意欲や情動に関与する領域の構造的再組織化と関連していた。これらは、意欲-運動ネットワーク(Limbic motor interface)とされ、近年、障害部位の運動機能回復の基盤である可能性が示されている。本研究においても、下肢切断者がスポーツのパフォーマンスを向上させるために、高い意欲を持ちながら切断肢の精緻な制御を長年継続したことで、これらの皮質領域やネットワークの再組織化を引き起こした可能性が考えられた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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