研究課題
本研究は「野生動物自身がセンサを持ち歩き、単独行動時に取得したデータを集団行動時に省電力で共有し、シンクノードまで誘き出して非接触通信(充電)して回収する機構」の実現を目指している。従来の野生動物調査用ウェアラブルセンサは、生息地特有の電源・情報インフラの制限・センサ装着重量の制限・位置情報の課題がある。これらの課題により広域観測や長期運用を行うことが困難であり、観測可能な範囲が制限される。そこで本研究では「野生動物装着センサ網のための時間情報ネットワーク」の実現を目的とする。具体的には、A) どうぶつ間ネットワーク:身体特徴と相互作用に最適化した省電力な動物装着センサ網、B) どうぶつタッチ&ゴー:NFCタグ装着の野生動物を誘き出してピッと記録回収する機構、C)飛行機音を用いた位置情報取得のための時刻情報同期方法の研究を行う。これにより情報・電源インフラ圏外の空間情報センシングが実現する。以上を目的として、本年度は昨年度に引き続き「飛行機音を用いた位置情報取得のための時刻情報同期の研究」を行った。森林環境の地表付近では衛星からの測位信号・電波時計信号も入りにくい事が判明している。障害物が装着型アンテナを遮るからである。そこで時刻・位置情報の欠損時の補正手法が重要となる。そこで森林環境の音を複数個所で同期録音してジェット機のエンジンが通過する際の到達時差を算出し、データ回収後にインターネット上の公開情報と照らし合わせて三角測量で計測する方法と基盤について研究した。新型コロナウイルスにかかる社会情勢により大幅な遅れや中断が発生したが本件の目的の一部を達成できた。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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巻: - ページ: -
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