研究課題
本研究では、群衆知を活用した自動バグ修正技術の開発に取り組んだ。群衆知として、OSSリポジトリに格納されたプログラムコードやその変更履歴、StackOverflowなどのQ&Aサイトの情報を利用した。また、当初の研究計画には含まれていなかったものの、近年著しい発展を遂げている深層学習モデルに対してもバグ修正を行う研究を実施した。具体的には、1) テンプレートに基づいてJava プログラムのバグを自動修正するツール jProphetの開発、2) Cプログラムを対象とした自動バグ修正ツールの適用評価(企業開発ソフトウェアへの適用、大学初年時プログラミング教育への適用)、3) 開発者によるバグ限局を考慮した自動バグ修正技術の提案と評価、4) 網羅的テストケース自動生成との組み合わせによる自動バグ修正率の向上方法の提案と評価、5) コード変更履歴を活用した群衆知の増強機構の提案と評価(対象はStack Overflow)、6) RNNにおけるバグ限局手法の提案と評価、などの研究成果が得られた。実際に自動バグ修正ツールを独自に開発した点、企業や大学教育の現場への適用を実施した点が大きな業績と考えている。研究成果については論文誌や国際会議等に多数採録されると共に、学会からは複数の賞が授与された。特に、企業への適用に関しては、ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER:Association of Software Test EngineeRing)から第16回善吾賞が授与された。善吾賞では、ソフトウェアの品質向上に寄与する学術的な論文が顕彰される。また、RNNにおけるバグ限局手法に関する研究業績については、ソフトウェア工学におけるトップジャーナルの一つであるInformation and Software Technologyに採録された。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)
Proceedings of the 2nd International Conference on AI Engineering -- Software Engineering for AI (CAIN 2023)
巻: - ページ: 未定(採録済み)
Information and Software Technology
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