研究課題/領域番号 |
18H04124
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分62:応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 秀雄 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (50183950)
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研究分担者 |
瀬尾 茂人 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (30432462)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 遺伝子制御ネットワーク推定 / 動的ベイジアンネットワークモデル / 1細胞RNAシーケンシング / 細胞系譜推定 / バイオインフォマティクス |
研究成果の概要 |
細胞分化や細胞の刺激応答など、細胞内の遺伝子制御が経時的に変化する生体現象について、1細胞RNAシーケンシングのデータを取得し、各細胞を疑似的な時間軸上で整列させた細胞系譜の推定手法を開発した。この細胞系譜推定により得られる系譜上の各細胞の遺伝子発現量を時系列発現プロファイルとみなして、細胞ごとの個々の遺伝子間の制御関係を新たに考案したエッジゲインと呼ぶスコアで定量化した。このスコアを基に、細胞系譜に沿って得られた時系列遺伝子発現プロファイルから動的ベイジアンネットワークモデルにより遺伝子制御ネットワークを推定することで、従来の手法よりも高い精度で推定できることを示した。
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自由記述の分野 |
バイオインフォマティクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、1細胞RNAシーケンシング技術により得られる細胞ごとの遺伝子発現プロファイルから、細胞分化や細胞の刺激応答などの進行過程を表す細胞系譜を推定する手法を開発した。さらに、細胞系譜上で各細胞の遺伝子発現量を抽出することで、非常に細かい時間間隔で時系列遺伝子発現プロファイルを構成して、動的ベイジアンネットワークモデルにより遺伝子制御ネットワークを推定する手法を開発した。実際に、造血幹細胞からの細胞分化や免疫細胞の刺激応答に本手法を適用することで、細胞系譜と遺伝子制御ネットワークを高い精度で推定することが示され、本手法が多様な生命現象に適用可能であることが示唆された。
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