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2020 年度 実績報告書

非コードRNA遺伝子をゲノムワイドに発見する汎用システム

研究課題

研究課題/領域番号 18H04127
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

榊原 康文  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (10287427)

研究分担者 佐々木 えりか  公益財団法人実験動物中央研究所, マーモセット医学生物学研究部, 部長 (70390739)
星野 敦  基礎生物学研究所, 多様性生物学研究室, 助教 (80312205)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード非コードRNA / 遺伝子発見 / バイオインフォマティクス / 深層学習
研究実績の概要

2019年度まで開発した非コードRNAクラスタリング手法CNNclustの改良版として,教師無し深層学習手法を適用した新たな非コードRNAクラスタリング用のアルゴリズムの設計を行った.プロトタイプを開発して,一定の精度を得ることができた.具体的には,DNA配列やアミノ酸配列などの非構造データ(非数値データ)をベクトル化する埋め込みという技術が,DNA配列モチーフの検出やタンパク質の機能予測の性能を向上させるために利用されている.一方で,RNA配列の効果的な埋め込み技術はこれまで開発されていない.そこで,RNA配列を効果的に埋め込むために事前学習アルゴリズムを適用して,構造情報や配列の文脈情報を効果的に取り込んだRNA配列の埋め込みベクトルを計算する手法を検討し,クラスタリングによる性能評価テストを実施した.
生物医学分野の研究において,マーモセットは霊長類のモデル動物として近年ますます使用されるようになってきておりゲノム情報の整備が求められている.マーモセットにおいて非コードRNAの同定・アノテーションを進めるために,様々な小分子RNAが発現することが知られる生殖細胞を用いてsmall RNA-seqを行う.昨年度は,FACSで分離した精子幹細胞においてsmall RNAの解析を行ったが,すでに報告のある精母細胞と同様なsmall RNAが多く見られた.これは,FACSにおける精子幹細胞の分離が不十分であるためと考えられた.現在,精子幹細胞で特異的に発現するPIWIタンパク質の免疫沈降およびそれに結合するsmall RNAの単離に取り組んでいる.
改良したプロトコールでアサガオの発生段階毎にtotal RNAを抽出して,RNA-seqを行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染のまん延により,施設等への立ち入りが制限されたため,計画通りに実験を実行することができず,研究の進捗がやや遅れた.

今後の研究の推進方策

これまで主に画像解析に用いられてきた深層学習手法の畳み込みニューラルネットワークや自然言語処理で用いられてきた文字列変換器を,非コードRNA配列に適用し,配列の分類やクラスタリング,そして機能解析を行うというバイオインフォマティクスの分野で最新の手法を開発する.
研究代表者のメタゲノムとメタトランススクリプトームを統合し、腸管部位間のマイクロバイオームの機能活性を解析可能にする新規手法開発に向け、健常個体のコモンマーモセット選定を実施し、DNAおよびRNA抽出用の食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、糞便のサンプリングを実施する.
アサガオ花弁より発生段階を追ってサンプリングしたtotal RNAからライブラリーを調整し,RNA-seqを行う.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] An improved de novo genome assembly of the common marmoset genome yields improved contiguity and increased mapping rates of sequence data2020

    • 著者名/発表者名
      Jayakumar Vasanthan、Ishii Hiromi、Seki Misato、Kumita Wakako、Inoue Takashi、Hase Sumitaka、Sato Kengo、Okano Hideyuki、Sasaki Erika、Sakakibara Yasubumi
    • 雑誌名

      BMC Genomics

      巻: 21 ページ: s1286402066572

    • DOI

      10.1186/s12864-020-6657-2

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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