研究課題/領域番号 |
18H04135
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三谷 啓志 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (70181922)
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研究分担者 |
尾田 正二 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (50266714)
小賀 厚徳 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90243633)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 放射線 / メダカ / 炎症 / 好中球 / 遺伝子 |
研究実績の概要 |
メダカの造血組織である腎臓への放射線局所照射では、末梢血の細胞密度が低下し、造血細胞に細胞死や細胞周期の停止が起こり、赤血球の供給が一過性に停止することが示唆されている。魚類では、好中球やマクロファージは、哺乳類と腎臓で分化成熟し、感染細胞を貪食したり、様々なサイトカインや炎症性メディエーターを分泌するなど、炎症反応において哺乳類と同様に重要な役割を果たしている。メダカでも抗MPX 抗体と抗CAPG 抗体により好中球とマクロファージを組織切片上で特異的に検出される。高線量ガンマ線照射後、心臓のマクロファージと好中球が減少する傾向が見られ、脾臓でも減少した。また、腎臓の好中球も減少した。特に心臓は、組織切片での好中球の動態が観察しやすいことが明らかになった。さらに、RNA-Seq解析では、炎症反応に関連するいくつかの生物学的プロセスが放射線照射により低下し、好中球やマクロファージの活性や動員を促進するその他の炎症メディエーター遺伝子の発現も低下した。 微細藻類のクロレラの成分には抗炎症作用があり、炎症性メディエーターや特定のサイトカインの産生を抑制するという研究結果も多く報告されている。クロレラを摂取すると、心臓と脾臓のマクロファージの数と好中球の数が減少したが腎臓の好中球の数は変化しなかった。また、炎症反応に関連する好中球の活動や動員を促進したり、マクロファージの活動を促進したりするサイトカインやその他の炎症メディエーター遺伝子の発現が低下したことからクロレラ食餌に抗炎症効果があることが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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