研究課題/領域番号 |
18H04140
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
東 久美子 国立極地研究所, 先端研究推進系, 教授 (80202620)
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研究分担者 |
近藤 豊 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 特任教授 (20110752)
平林 幹啓 国立極地研究所, 研究教育系, 特任助手 (20399356)
永塚 尚子 国立極地研究所, 研究教育系, 特任研究員 (30733208)
中澤 文男 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (80432178)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | グリーンランド / 氷床コア / 急激な温暖化 |
研究成果の概要 |
人間活動による地球温暖化の影響で、地球の気候システムがティッピング・ポイントを超えつつあると懸念されている。グリーンランド氷床コアには、最終氷期にティッピング・ポイントを超えたと考えられる急激で大規模な気候変動イベント「ダンスガード・オシュガー(DO)」イベントが25回以上も記録されていた。本研究ではDOイベント9~13に着目し、グリーンランドのEGRIP地点で掘削された深層氷床コアを氷床コア連続融解分析装置(CFA)によって高時間分解能分析することで、これらのイベントが生じた際の温暖化の速度を明らかにした。また、ティッピング・ポイントを超えた際の北半球の陸域や海洋の環境変化を推定した。
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自由記述の分野 |
雪氷学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間活動による地球温暖化により、地球の気候システムがティッピング・ポイントを超えつつあるのではないかと懸念されているが、ティッピング・ポイントを超える際に生じる気候・環境の変化と、変化の速度が不明であった。本研究では過去にティッピング・ポイントを越えた際の温暖化の速度や、温暖化に伴う陸域や海域の変化を明かにした。また、寒冷化の速度は温暖化の速度よりも遅かったが、寒冷化の際にも急激な環境変化が生じることが明らかになった。これらの情報はティッピング・ポイントのメカニズムを解明するための数値モデルの検証データとしても重要であり、ティッピング・ポイントの将来予測にも貢献すると期待される
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