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2022 年度 研究成果報告書

世界自然遺産の小笠原の乾性低木林樹木の乾燥耐性の解明と温暖化影響下での森林保全

研究課題

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研究課題/領域番号 18H04149
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分64:環境保全対策およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

石田 厚  京都大学, 生態学研究センター, 教授 (60343787)

研究分担者 相川 真一  東京都立大学, 理学研究科, 客員研究員 (10713943)
村尾 未奈  東京都立大学, 理学研究科, 客員研究員 (10825342)
吉村 謙一  山形大学, 農学部, 准教授 (20640717)
才木 真太朗  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (30824114)
安田 泰輔  山梨県富士山科学研究所, その他部局等, 研究員 (40372106)
坂田 剛  北里大学, 一般教育部, 准教授 (60205747)
市榮 智明  高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (80403872)
佐野 雄三  北海道大学, 農学研究院, 教授 (90226043)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード温暖化 / 乾燥 / 成り年 / 樹木枯死 / 通水欠損仮説 / 糖欠乏仮説 / 台風による塩害 / 南根腐れ病
研究成果の概要

世界自然遺産サイトである小笠原の樹木を用いて研究を行い、種子の成り年、旱ばつ、台風による塩害、南根腐れ病など様々な要因による樹木の枯死が起こった。ここでは樹木枯死をひき起こす生理メカニズムの解明に挑み、「樹木枯死モデル」の提唱を行なった。このモデルでは、気孔閉鎖と光合成低下、篩部を介した根系への糖輸送阻害と根系衰退、それがさらに水吸収の低下をもたらし、光合成がさらに低下し貯蔵糖も低下するといった、負のスパイラルにより最終的には糖欠乏によって枯死するといった、生理過程を示した。すなわちここでは、最終的には糖欠乏で枯死する「糖欠乏仮説」をとなえるに至った。

自由記述の分野

植物生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年温暖化により、旱ばつや熱波による樹木枯死、森林衰退が世界各地のバイオームで起きている。森林の衰退予測や劣化した森林の修復のため、樹木の乾燥枯死の生理メカニズムの解明が世界的にも喫緊で重要な課題になっている。樹木の乾燥枯死の生理メカニズムとして、木部道管の水切れの進行による「通水欠損仮説」と、気孔閉鎖に伴う光合成低下による「糖欠乏仮説」の二つ仮説が対立して論議されているが、未だ結論は得られていない。この課題で小笠原の亜熱帯林を舞台に、上記二つの仮説における水利用と糖獲得といった密接に相互関連した二つの生理過程を包含した「樹木枯死の統合モデル」の提唱を行ない、被引用数も増加している。

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公開日: 2024-01-30  

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