研究課題
本研究では、持続可能(効率的かつ効果的)な水利用・環境保全戦略を想定し、水資源の最大ユーザーである農業に焦点を当て、農業および沿岸環境双方の保全を実現する流域型農業環境革新、すなわち流域型水・栄養塩・土砂再利用(再循環)システムを運用する地域社会システムを構築し汎用的に展開することを目的とし、最終年度は以下のとおり実施した。1)流域型再利用システムの最適化①地表-地下水資源評価;(a)観測情報の収集を継続し、水試料の収集も行いトレーサー法により水貯留量の変動の解析を実施した。(b)SWATモデル、Hydrus1Dモデルによる解析を進め、河川流量、地下水位などの再現検証を行った。②肥料資源評価;(a)(b)資源量評価を継続し、(c)地下水およびため池・沈砂池などに蓄積するポテンシャル資源量評価のために、流域モデルで解析を行った。③農地影響評価;(a)地下水の再利用にともなう温室効果ガス(N2O,CH4)放出量の測定を実施した。(b)再利用システム導入にともなう農地土壌の変化をモニターした。④沿岸影響評価;(b)地下水湧出モデルおよびSWATモデルにより沿岸流出量変動を推定した。(c)沿岸生態系の衰退状況と栄養塩・土砂流出量との関係を整理し検討を行った。2)再使用システム運用に向けた地域社会システムの構築①環境経済評価;収集した社会経済的基礎情報をもとに本流域型再利用システムの経済効果について、主に瀬戸内海流域および沖縄流域について試算を行った。②地域社会システム構築;環境経済評価の結果を踏まえながら、一般的な土地利用-地形連鎖を想定して、農地(上流域)と居住地(下流域)および豊富な生態系(沿岸域)との相互関係および利益の補完関係の構図をもとに、実現可能性のある地域社会システムの提案を行った。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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