我が国の死因第一位であるがんは、早期の段階で発見・治療を行う事で、5年生存率を高くすることできる。しかしながら、現状のがん検診は精神的・肉体的苦痛、放射線被曝への不安、高額な費用、時間がかかるなどといった問題があり、受診率は伸び悩んでいる。本研究は、これらの問題を一挙に解決可能な、呼気によるがんの早期診断の実現を目指したものである。本研究では、物理・化学・工学・医学・計算科学など複数の分野の知見を融合することで、新たな学術体系の基礎を構築した。本研究により、呼気診断の実現に向けた具体的な指針が与えられたため、近い将来、がんの早期発見・早期治療および医療費の大幅な削減が期待される。
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