研究課題/領域番号 |
18H05207
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古澤 明 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (90332569)
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研究分担者 |
青木 隆朗 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10343146)
高橋 浩之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70216753)
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研究期間 (年度) |
2018-04-23 – 2023-03-31
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キーワード | 量子情報 |
研究実績の概要 |
過去に提案されていたセットアップを実験が最もやり易いかたちに改良し実現した。そして、時間無制限2次元大規模連続量クラスター状態生成に成功した。その論文はScience誌に掲載された(W. Asavanant et al., Science 366, 373 (2019))。 過去に提案されていたセットアップでは、光学遅延(delay)を光パルスの時間幅の5倍とすると、6ノードのスパイラル状の連続量クラスター状態となるが、改良したセットアップでは、5ノードのスパイラル状の連続量クラスター状態となる。このように1ノード減ってしまうが、このかたちにすることにより、大きなメリットがある。新しいセットアップでは、真ん中のビームスプリッターを挟んで、1次元クラスター状態生成のセットアップを単純に2倍しているだけであり、これまでの制御法を多少改良するだけでそのまま使えることから、圧倒的に実験が容易になる。実際、セットアップの半分のみで1次元クラスター状態生成の実験を行い、次に残りの半分で1次元クラスター状態生成の実験を行い、最後に真ん中のビームスプリッターを用いて、2次元クラスター状態生成実験を行った。このようにシステマティックに行うことができ、制御も非常に容易となる。このように実験を行い、2次元大規模連続量クラスター状態の生成に成功した。この2次元クラスター状態のサイズは5×5000パルスであり、大規模2次元クラスター状態と呼べるものであった。 2次元クラスター状態の検証には、van Loock-Furusawa判定基準を用いた(P. van Loock and A. Furusawa, Phys. Rev. A 67, 052315 (2003))。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究開始2年目で、本研究の中心課題である2次元大規模連続量クラスター状態生成に成功し、その論文がScience誌に掲載された(W. Asavanant et al., Science 366, 373 (2019))から。もう少し詳しく言うと、【研究実績の概要】に記したように、過去に提案されていたセットアップをかたちに改良し実現した。そして、時間無制限2次元大規模連続量クラスター状態生成に成功した。また、2次元クラスター状態の検証に、我々が初めて提案したvan Loock-Furusawa判定基準を用いることを思いつき、それを実行した。
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今後の研究の推進方策 |
(令和2年4月~令和3年2月) 前年度に生成に成功した2次元大規模連続量クラスター状態の高性能化ための研究開発を行う。1.広帯域高レベルスクイーズド光の更なる高レベル化、2.光ファイバー光学系による実験系の再構築。 前年度に引き続きアダプティブヘテロダイン測定のための補助状態生成技術開発を行う。1.超伝導光子数識別器作製のためのスパッタリング装置調整、2.共振器QED系調整。 (令和3年3月)令和2年度のまとめを行う。
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