研究課題
前年度に開発に成功した導波路型光パラメトリックアンプ(導波路型OPA)を用い、10nsの波束(パルス)を用いて、10万パルスの1次元クラスター状態の生成に成功した。また、開発した導波路型OPAは通信波長帯でのみ動作するので、実験系をチタンサファイアレーザーの波長帯から通信波長帯に切り替えた。これまでの実験はセシウム原子時計遷移で20年以上行っており、これを全て通信波長帯の光学系で置き換えるのは並大抵のことではなかったが、やり切ることができた。これにより、光ファイバーを用いた実験が容易になり、1km程度まで光学遅延系を拡張できる目処がたった。10nsのパルスであれば、2次元に100パルスを時間的に並べるなら光ファイバーで200mの遅延が必要ということになるが、通信波長帯ではほぼロスが無視できるので、何の問題もない。時間の関係で2次元化には至らなかったが、1次元クラスターを2次元に拡張する方法は本プロジェクトで確立しているので、本プロジェクトの目標であった、100x10000パルスの2次元大規模クラスター状態の生成はほぼ達成されたといえる。また、非線形測定としてp+kx^2の測定に成功した(A. Sakaguchi et al., arXiv:2210.17120 [quant-ph])。これによりユニバーサル一方向量子計算が可能になった。ユニバーサル量子計算のためには補助入力状態(非ガウス型状態)の生成が重要であるが、超伝導光子数識別器を用いた非ガウス型状態生成を確立することに成功した。それを用いて、いくつかの重要な非ガウス型状態の生成に成功した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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