研究課題
2019年度にJ-PARC ハドロン実験施設 高運動量ビームラインに建設した電子陽電子対測定用スペクトロメータについて、2020/21年度に試運転ビームタイムを遂行した。そのデータに基づき、検出器の効率およびデータ収集効率の評価をおこない、スペクトロメータの設計性能がほぼ達成されていることを確認し、国際会議や論文で発表した。また、そこで判明した、データ収集効率を悪化させるビームの時間的微細構造への対策として、ビームラインおよび加速器側の対策とともにデータ収集システムの改良により対抗して、物理データ収集を行うという計画を提出し、2022年7月のJ-PARC PACで審査をうけた。結果として、物理データ収集に移る前に、2022年度後半にさらなる試運転で各種対策の効果を確認せよとの勧告をうけ、およそ230時間のビームタイムが割り当てられた。一方、電子検出器であるHBDは残る2台が完成して、研究計画にある検出器8モジュール態勢が完成した。J-PARC全体のスケジュールの都合で、試運転ビームタイムは2023年度まで延期され、その経費(旅費、検出器ガス代など)について予算くりこしをおこなった。なお、そのビームタイムは2023年の6月に遂行され、施設火災でおよそ21時間で中断したが、不十分なデータにもかかわらず、問題であったビームの時間的微細構造の一部解消と、データ収集システムの性能向上が確認された。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2023 2022 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 7件、 招待講演 5件)
Acta Physica Polonica B Proceedings Supplement
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