研究課題
光電荷変調素子としては最多となる8タップ1ドレインを有するSTAGE2のTPD素子をピクセルに用いて試作した120(H)x60(V)画素からなる時間分解イメージセンサにより、炎天下の強外乱光下において最長11.5m までの単一フレーム測距撮像を初めて実証した。理論予測と一致する高い分解能(測距レンジの1.4%)を示すとともに、新規考案の線形性補正手法により高い線形性(最大誤差0.6%)が高外乱光下での計測において得られることを示した。時間分解イメージセンサのマルチタップ出力を用いたフェーザー法による蛍光寿命計測法を発展し、蛍光寿命の基本波成分と高調波成分を用いた計測法を開発した。本手法を病理標本に適用して腫瘍に関する蛍光とそうでない蛍光を分離できる可能性があるが、その計測精度の向上において、センサの基本性能の向上が重要であり、近赤外領域での高周波応答に優れるSTAGE1 のTPD 構造を用いた4タップ時間分解イメージセンサを用いることでSTAGE0 のピクセル素子の場合に比較して、蛍光寿命計測の分散が大幅に低減できることを示した。誘導ラマン散乱(SRS)により生体内物質の分子振動に着目したリアルタイム無染色高速バイオイメージングを指紋領域で行うことを目指し、新規考案した3 重変調法に基づく光検出・ロックイン復調・増幅機能等の機能をモノリシック集積化した128 チャネルSRS並列分光センサの試作に成功した。本センサとフェムト秒レーザ等からなる128チャネルSRS並列分光システムを構築し、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸に対するSRS スペクトルのリアルタイム計測に成功した。STAGE2のTPD構造に基づく超高速光復調動作目指したカスケード型6タップ光電荷変調素子等について、その設計と1次試作を完了し、本研究において提唱した時間分解撮像デバイスの応用展開を今後一層推進する上での基礎を築いた。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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