研究課題/領域番号 |
18J00182
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
亀岡 啓 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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キーワード | アーバスキュラー菌根菌 / カリキン / ストリゴラクトン |
研究実績の概要 |
本研究はD14L/KAI2経路ではたらきAM菌共生を制御する新規植物ホルモン・AM菌由来シグナル分子の単離を目標としている。①シグナル分子単離のためのアッセイ系の確立と精製、②D14l2a, D14l2bの機能解析に加えて、①が困難だった場合のバックアッププランとして③ D14L/KAI2経路ではたらく転写因子のスクリーニングを計画していた。③の実験は初年度で完了し、①が順調なため③の実験は行わなかった。そのため、本年度は①の実験のみ行った。 D14L/KAI2経路依存的な遺伝子の発現誘導を指標に植物体や菌体の抽出物を精製することで目的の植物ホルモン・AM菌由来シグナル分子を目指した。昨年度に確立したアッセイ系は偽陽性を多く検出してしまうことが明らかになったため、本年度はまずアッセイ系の再検討を行い、ミヤコグサDLK2の発現変動をqPCRで定量する系を確立した。この系では、これまで見られていた偽陽性が検出されないことも確認した。さらに、野生型イネの種子で発芽時に目的の植物ホルモンが高濃度で含まれていることを発見し、イネ種子からの精製を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度までに目的の分子を単離する計画だったが、未だ単離に至っていない。しかし、有望な抽出ソースを発見し、精製を進められている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に確立したアッセイ系を用いて、発芽時のイネ種子から目的の植物ホルモンを単離・構造決定する。構造が決定でき次第、DSF法やITC法によって受容体との結合を検証する。また、AM共生や発芽、光形態形成などの既知の生理活性を確認する。
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