研究課題/領域番号 |
18J00193
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
吉田 直広 中央大学, 理工学部, 特別研究員(PD) (90829855)
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研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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キーワード | ケリー基準 / 証券投資 / ポートフォリオ / 確率変数 / 特殊関数 |
研究実績の概要 |
2019年度と2020年度は,リスクのある証券が1つだけと無リスク資産が1つだけ取引されている市場において,ケリー基準という証券投資戦略を定量的に導出するために必要な期待値の計算方法について研究した.ケリー基準の導出に必要なのは証券のリターンの1次多項式の逆数の期待値の計算である.本研究ではその期待値についてリターンを表す確率変数が(1)コーシー確率変数の二乗,(2)コーシー確率変数の絶対値,(3)形状パラメータ(shape parameter)が整数の第2パレート分布,(4)対数正規分布,(5)レイリ―分布,(6)アーラン分布の場合で計算することに成功した.これらは色々な特殊関数を応用することで計算することができる.この研究によってリターンの分布が上記のようなよく利用されているものの場合にケリー基準を簡単に計算できるようになり実用化への貢献をできた.この研究結果は論文として学術雑誌に掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究はいくつかの証券価格モデルにおいてケリー基準という投資戦略の定量的な導出方法を確立することを目的にしているが,いままでの研究でその導出に必要な期待値の計算に成功し,簡単なモデル設定ではケリー基準の計算という目的を達成しているため.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究ではリスク証券が複数あるモデルで同様にケリー基準の導出に必要な期待値の計算を行う.また,実際の証券価格データを用いてケリー基準による投資のパフォーマンスを測定することを予定している.
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