研究課題
本年度は,放射線治療計画を目的として取得されるcomputed tomography (CT) 画像および治療期間中に位置合わせを目的として取得されるcone-beam CT (CBCT) 画像を収集し,放射線治療における患者統計的変動を含んだ多元的医用画像データベースへの構築を行なった.また画像データベースに加えて治療計画データである肉眼的腫瘍体積 (gross tumor volume: GTV) 輪郭情報および全生存期間(overall survive: OS)や無病生存期間 (disease-free survival: DFS) などの予後に関するデータの収集を行なった.そして多元的医用画像データベース内の症例毎のCBCT画像シリーズから治療計画CT画像およびGTV輪郭情報を用いて腫瘍内の統計的変動を含んだ画像特徴量を抽出した.さらに,腫瘍内の局所領域毎に画像特徴量を計算し腫瘍内の特徴量分布を直感的に把握できる特徴量マップ作成法の開発を行なった.今後,CBCT画像から抽出した患者変動を含んだ画像特徴量と予後データに基づいて多元的潜在構造・因子 (multi-disciplinary potential structure and factor: MPSF) モデルを構築し治療期間中の患者統計変動を考慮した予後予測法について検討する.また特徴量マップで腫瘍内において相対的に特徴量の値が高い (もしくは低い) 領域のみで特徴量を抽出し,最終的に予後予測精度の向上へ繋がるか検討を行なう必要がある.そして,得られた研究成果を原著論文としてまとめ,海外の学術雑誌に投稿する予定である.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
東京大学医学部附属病院 放射線科 放射線治療部門http://u-tokyo-rad.jp/index.html
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日本放射線技術学会雑誌
巻: 76 ページ: 1173-1184
10.6009/jjrt.2020_JSRT_76.11.1173