本年度では平行平板に挟まれたn次元無限層状領域における圧縮性Navier-Stokes方程式の時空間周期解の安定性に関する研究を行い、次のような研究成果が得られた。 1.平行平板に挟まれたn次元無限層状領域における圧縮性Navier-Stokes方程式の時空間周期解の線形安定性に関する研究を行った。時空間周期性を持った外力を課した際、圧縮性Navier-Stokes方程式は外力と同じ周期性を有した解を持つ。この時空間周期解の周りの線形化作用素のレイノルズ数とマッハ数が十分小さいときのスペクトルを明らかにし、その結果として時空間周期解は線形安定であり、その周りの解はn-1次元の熱核と同じ減衰率を持ち、漸近的主要部はn-1次元熱方程式の解と時空間周期関数との積で記述できることを示した。
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