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2020 年度 実績報告書

時間分解紫外共鳴ラマン分光法によるUV-B光受容タンパク質の光反応研究

研究課題

研究課題/領域番号 18J01307
研究機関東北大学

研究代表者

田原 進也  東北大学, 薬学研究科, 助教

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2021-03-31
キーワード時間分解紫外共鳴ラマン分光法 / ミオグロビン / 原子間接触
研究実績の概要

本年度はUVR8のマイクロ秒から秒の時間領域のタンパク質構造ダイナミクスを観測する実験を行う予定であった。特に野生型UVR8の芳香族アミノ酸の時間分解紫外共鳴ラマンスペクトルを取得し、光反応中間体を検出したいと計画していた。そしてこれを基にUVR8の機能発現機構と生理機能を考察する計画であった。しかし本年度は新型コロナウィルス流行による大阪大学の入構制限や申請者の東北大学への異動が重なり、研究が思うように進まなかった。特に芳香族アミノ酸の時間分解紫外共鳴ラマン分光測定は大阪大学水谷研究室でしか行えないため、本研究計画を遂行するのは極めて困難な状況であった。本研究課題については、県外移動や大学入構等の制限が撤廃された段階で再開したいと考えている。
一方で本研究課題と並行し、ヘムタンパク質ミオグロビンのピコ秒領域の動作機構に関する研究を行ってきた。ミオグロビンのヘムの鉄原子には一酸化炭素が結合する。ヘムを光励起すると、一酸化炭素が解離し、ヘム近傍のEヘリックスが動くことが知られていた。本研究では野生型ミオグロビンとV68A変異体のEヘリックスの動きをピコ秒時間分解紫外共鳴ラマン分光法により観測した。その結果、この動きが一酸化炭素とEヘリックスのVal68側鎖とのファンデルワールス接触の解消によるものであることが初めて明らかとなった。これは超高速のタンパク質ダイナミクスが原子間の接触変化によって駆動され得ることを初めて示した成果である。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Nonbonded Atomic Contacts Drive Ultrafast Helix Motions in Myoglobin2020

    • 著者名/発表者名
      Shinya Tahara, Misao Mizuno, and Yasuhisa Mizutani
    • 雑誌名

      The Journal of Physical Chemistry B

      巻: 124 ページ: 5407-5414

    • DOI

      10.1021/acs.jpcb.0c04772

    • 査読あり
  • [学会発表] Triggers of Primary Protein Dynamics in Photoreceptor Proteins2020

    • 著者名/発表者名
      田原進也
    • 学会等名
      第58回日本生物物理学会
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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