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2020 年度 実績報告書

再生治療への応用を目指したCD163陽性マクロファージの組織修復能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18J01441
研究機関京都大学

研究代表者

西東 洋一  京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2021-03-31
キーワードマクロファージ / フィブリン / 再生医療 / 医療材料 / 炎症 / ハイドロゲル
研究実績の概要

LPSに対するCD163の抗炎症効果の検討:LPS環境でのマクロファージの解析を行なった。敗血症時のヒトの臓器ではマクロファージのCD163発現が高いことが分かった。次に、マウス腹腔マクロファージはLPSで刺激することでCD163の発現が上昇し、LPSの全身投与によって脾臓マクロファージのCD163発現が増強した。WT/CD163KOマウスにLPSの全身投与を行ったところ、WTマウスで有意に生存率が高かった。以上から、CD163はLPS暴露環境における炎症に対して、抗炎症的に作用していることが示唆された。これにより、組織再生を促進するためにCD163陽性マクロファージを効率的に導入する戦略がメインテーマであるフィブリンゲルでも妥当であることが確認できた。
組織在住マクロファージマーカーとしてのCD163:胎児マウスの解析で、卵黄嚢由来マクロファージのうちFetal liver macrophageと呼ばれるマクロファージ郡がCD163陽性であり、それらが組織在住マクロファージとして全身に分布するという生活史が見えてきた。Fetal liver macrophageでのみCD163が発現するというマウス型の表現系と、由来によらずCD163を様々な程度に発現するヒト型が、他の動物種を解析したところ、齧歯目ではラット(ネズミ亜目)がマウス型ということが分かった。モルモットとハダカデバネズミ(いずれもヤマアラシ亜目)はCD163陽性組織在住マクロファージを組織標本レベルで確認することができたが、ネズミ亜目と比較して明らかに陽性細胞数が少ないことが分かった。ウシ・ブタ・ヤギ(鯨偶蹄目)では末梢血から単球由来マクロファージの分化培養し、ヒト型のCD163発現であることが分かった。以上から、マウス型のCD163発現が齧歯目特有のものである可能性が強く示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] CD163 deficiency facilitates lipopolysaccharide‐induced inflammatory responses and endotoxin shock in mice2020

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara Yukio、Ohnishi Koji、Horlad Hasita、Saito Yoichi、Shiraishi Daisuke、Takeya Hiroto、Yoshii Daiki、Kaieda Shinjiro、Hoshino Tomoaki、Komohara Yoshihiro
    • 雑誌名

      Clinical & Translational Immunology

      巻: 9 ページ: e1162

    • DOI

      10.1002/cti2.1162

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 再生医療応用を目指した医用材料「抗炎症性M2マクロファージを効率的に導入するフィブリンハイドロゲル」の開発と解析2020

    • 著者名/発表者名
      西東洋一
    • 学会等名
      第93回 日本生化学会
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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