研究課題
本研究では,機械学習的アプローチと水熱実験を組み合わせることにより,海洋地殻の変質の速度を見積もることを目的としている.本年度は,これまでに申請者が行った水熱実験の解析のための,機械学習的アプローチを組み込んだコードの実装及び人工データを用いた検証を行った.具体的には,反応―拡散モデルに基づき,未知パラメータ(反応速度定数・拡散定数)を入力すると生成鉱物の空間分布を出力するような計算コードを開発した.次に,レプリカ交換モンテカルロ法のアルゴリズムを実装し,人工データを用いて最適化させ,アルゴリズムのベンチマークを行った.段階的に人工データを複雑化して動作が保証された,その手法論は論文として出版された(Oyanagi et al., 2018, Minerals)また,流通式水熱反応装置を使用した水熱実験を開始し,現在実験を継続中である.
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通り,人工データにおける検証を行い,アルゴリズムが正常に動くことを検証できたため
次年度は,水熱実験の結果のインバージョンに挑戦する.水熱実験の結果のインバージョンはより複雑性を増すと考えられるため,計算時間を要する.研究を効率よくすすめるためにも,OPENMPによる並列化や共用並列コンピュータを利用して研究をすすめる.
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件)
Minerals
巻: 8 ページ: 579~579
10.3390/min8120579