研究課題
共同研究で実施している肺非結核性抗酸菌(NTM)症に関するゲノムワイド関連解析において候補SNPおよび疾患感受性遺伝子Xが同定された。肺NTM症の疾患感受性遺伝子Xが恒常的に検出されていることがデータベースで確認されている、ヒト上皮細胞株H292細胞株に対して、Mycobacterium avium subsp. Hominissuis (MAH)104株を感染させ、菌の細胞内への取り込みおよびその後の細胞内増殖の変化、疾患感受性遺伝子Xの変動を経時的に確認した。菌に関しては培養およびチールニールゼン染色で評価した。その後同様の実験をsiRNAによるknockdown(KD)、プラスミドによるoverexpression(OE)を試み施行した。それぞれの遺伝子のKDおよびOEは確認したものの、菌量および遺伝子発現の明確な差は検出できなかった。同様の実験をヒト気道上皮株であるBEAS2Bで施行したが、同様に明確な差が得られなかった。ヒト末梢血単核球細胞(PBMC)に対する経時的な感染実験においても候補遺伝子をいくつか検討したが、明確な上昇を得ることはできなかった。その後、Primary Human Bronchial Epithelial Cellsの培養系において遺伝子Xの発現を確認し、電気穿孔法を用いたCRISPR-Cas9およびgRNAの導入により遺伝子Xのノックアウト株の樹立に成功した。今後、気相液相界面培養(ALI)による分化後の変化を検討する予定である。また、同細胞の培養系において、レンチウイルスを用いた過剰発現の系も実施予定である。また、肺組織において同遺伝子の発現局在を確認した。今後は疾患肺との比較を行う予定である。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
すべて 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 3件)
American Journal of Physiology-Lung Cellular and Molecular Physiology
巻: 318 ページ: L1172~L1182
10.1152/ajplung.00214.2019
Microbiology Resource Announcements
巻: 9 ページ: e01583-19
10.1128/MRA.01583-19
JCO Precision Oncology
巻: 4 ページ: 74~78
10.1200/PO.19.00156
BMC Infectious Diseases
巻: 19 ページ: 1055
/10.1186/s12879-019-4668-x
Frontiers in Immunology
巻: 10 ページ: 1323
10.3389/fimmu.2019.01323
BMJ Case Reports
巻: 12 ページ: e230353~e230353
10.1136/bcr-2019-230353
QJM: An International Journal of Medicine
巻: 13 ページ: 213-214
10.1093/qjmed/hcz153
巻: 12 ページ: e229310~e229310
doi: 10.1136/bcr-2019-229310