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2019 年度 実績報告書

フォトニックナノジェットを利用した高分解能ナノ3次元形状加工技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18J10140
研究機関大阪大学

研究代表者

上野原 努  大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
キーワードフォトニックナノジェット / レーザ微細加工 / FDTD法
研究実績の概要

本研究は,フォトニックナノジェット(Photonic nanojet: PNJ)という,従来の集光光学系では得られない特性を有した光ビームを用いて,ナノメートルスケールの3次元微細加工技術の確立を目指している.ナノメートルスケールの高分解能かつフレキシブルな加工技術を実現するために,電磁場計算に基づいた加工シミュレーションと加工実験を行った.その結果,PNJがサブマイクロメートルスケールの除去加工技術として,集光ビームを用いた従来の加工技術では得られない加工特性を有していることを明らかにした.
まず,電磁場計算に基づいた加工シミュレータを構築し,PNJの理論的な加工特性について考察した.加工の対象はシリコンとし,直径8μmのシリカ微粒子に波長800nmのレーザ光を照射するシステムを想定した.PNJの小さいビーム径が発散せずに伝搬するという長い焦点深度特性によって,PNJのz位置を1μm以上変化(デフォーカス)させた場合でも,1μm以下の加工分解能を維持できることを理論的に明らかにした.
理論的に明らかになった加工特性を実証するために,シリコンに対して加工実験を行った.加工シミュレーションと加工実験の結果は非常に良い一致を表し,PNJの長い焦点深度特性が加工に有効であることを実証した.さらに,焦点深度を長くする試みとして,水中でPNJによる加工を行い,3μm程度の非常に長い焦点深度内でサブマイクロメートルスケールの加工を実現可能であることを明らかにした.
これらの知見から,PNJは従来の集光ビームに比べてより小さいビーム径および長い焦点深度を有し,それらよって高分解能かつフレキシブルな加工が可能であることが明らかとなった.

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] フォトニックナノジェットを用いたレーザ微細加工に関する研究(第1報) -フォトニックナノジェットの基本的加工特性-2020

    • 著者名/発表者名
      上野原 努, 水谷 康弘, 高谷 裕浩
    • 雑誌名

      精密工学会誌

      巻: 86 ページ: 113-119

    • DOI

      https://doi.org/10.2493/jjspe.86.113

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comparison of intensity distribution of photonic nanojet according to Gaussian beam and radially polarization beam incidence2019

    • 著者名/発表者名
      Tsutomu Uenohara, Yasuhiro, Mizutani, Yasuhiro Takaya
    • 雑誌名

      Precision Engineering

      巻: 60 ページ: 274-279

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/j.precisioneng.2019.07.019

    • 査読あり
  • [学会発表] Laser micro machining using a photonic nanojet controlled by intensity distribution of incident laser2019

    • 著者名/発表者名
      Tsutomu Uenohara, Yasuhiro Mizutani, Yasuhiro Takaya
    • 学会等名
      ISMTII 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] フォトニックナノジェットを利用した微細加工に関する研究 (第 8 報) -マイクロ球に照射する集光ビームパラメータによる加工制御-2019

    • 著者名/発表者名
      上野原努, 水谷康弘, 高谷裕浩
    • 学会等名
      2019年度精密工学会秋季大会
  • [学会発表] Study on in-liquid laser nanomachining by photonic nanojet in optical tweezers configuration (1st report) -Investigation on machining realization by numerical simulation-2019

    • 著者名/発表者名
      Reza Aulia Rahman, Tsutomu Uenohara, Yasuhiro Mizutani, Yasuhiro Takaya
    • 学会等名
      2019年度精密工学会秋季大会
  • [学会発表] In-Liquid Laser Nanomachining by Photonic Nanojet in Optical Tweezers Configuration2019

    • 著者名/発表者名
      Reza Aulia Rahman, Tsutomu Uenohara, Yasuhiro Mizutani, Yasuhiro Takaya
    • 学会等名
      ISMQC 2019
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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