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2018 年度 実績報告書

連携した罰の心理学的基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 18J11052
研究機関神戸大学

研究代表者

小西 直喜  神戸大学, 人文学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
キーワード道徳感情 / 罰行動 / 道徳
研究実績の概要

本研究の目的は、ヒトの協力行動の維持にとって重要な規範違反者に対する懲罰行動の心理学的基盤を明らかにすることであった。先行研究より懲罰行動は、集団によって連携してなされることが指摘されている。しかし、連携した罰の感情要因である道徳感情の働きについては未だ明らかにされていない。よって本研究ではどのようにして道徳感情が連携罰を促し罰行動を連携させるのか明らかにする。
今年度は、申請者が提案した生理反応を用いた道徳感情の測定を行うため、道徳感情の弁別性および生起条件について焦点を当て検討を行った。まず申請者の研究結果から、規範違反によって喚起する道徳的怒りと道徳的嫌悪は異なる心拍活動を伴うことが明らかとなった。この研究結果は、Human Behavior and Evolution Societyにてポスター発表を行った。また、本年度海外雑誌に投稿し、現段階で審査中である。また、申請者らの研究結果では道徳的怒りと心拍活動に関連が見られるものの、頑健な結果は得られていなかった。そこで、道徳的怒りと道徳的嫌悪の弁別性を検討するため、ある大学の運動部の不祥事に対して、当該大学が設置したFacebookページに投稿された非難コメント573件を収集した。仮説を知らない3名が、コメントがどのような感情を表出しているかなどについてコーディングを行った。この分析結果は、日本人間行動進化学会においてポスター発表を行った。よって、これまでの研究成果報告として,国内学会での発表1件、国際学会での発表1件を行い,査読付学術論文1件を投稿し、審査中となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本年は国内学会での発表1件、国際学会での発表1件を行い,査読付学術論文1件を投稿し、審査中となっている。また、本研究の重要な知見である、道徳感情と心拍活動の関連における予備調査を行なっている。また、当初の予定を超えてSNSの投稿内容における分析を行うなど、新たな発展を迎えており、当初の計画以上に進展している。

今後の研究の推進方策

これまでの研究結果をもとに、連携罰の心理学的基盤である道徳感情について、様々な手法を用いて多角的に検討する。具体的には、心拍活動を用いた道徳感情の測定を引き続き行い、合わせてSNSを用いた分析を機械学習やテキストマイニング の手法を併せて検討を行う。また、研究発表を行うとともに,国内・国際誌に投稿する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 道徳的な怒りと嫌悪は異なる感情反応か?~SNSの投稿内容による検討~2018

    • 著者名/発表者名
      小西直喜・大坪庸介
    • 学会等名
      日本人間行動進化学会第11回大会
  • [学会発表] Can heart rate tell the difference between moral anger and moral disgust?2018

    • 著者名/発表者名
      Konishi, N., & Ohtsubo, Y
    • 学会等名
      the 30th annual conference of the Human Behavior and Evolution Society
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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