銀河系の外縁部に所属するハロー星の化学組成と銀河系内での運動の関係を調べる研究を行った。当該年度には主に化学組成データベースSAGAデータベースを使用した。まず、データベースを外部の天体カタログとのクロスマッチをするため、SAGAデータベースに登録されている恒星の座標の入力と確認を行った。次に、Gaia衛星のデータとクロスマッチさせ、データベース中の恒星の運動の推定を行った。このデータを用いて、先行研究で発見された銀河降着の痕跡候補に関連付けられる恒星のリストを作成し、それらの化学組成を調べた。化学組成からはこの銀河降着の痕跡が実際に銀河降着起源であることが示唆され、さらにその母銀河が比較的低質量である可能性が示唆された。本研究はAstrophysical Journal Letters 誌に掲載されている。
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