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2019 年度 実績報告書

細胞内環境応答性人工核酸による血管内皮細胞マイクロRNA制御と脳梗塞治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18J11742
研究機関東北大学

研究代表者

稲垣 雅仁  東北大学, 多元物質科学研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
キーワード核酸医薬 / 人工核酸 / 虚血性疾患 / 触媒的核酸医薬 / リボヌクレアーゼH / ペプチドリボ核酸 / Hemi-gapmer / アンチセンス核酸
研究実績の概要

脳梗塞や癌などの虚血性疾患選択的に作用できる人工核酸であるペプチドリボ核酸(PRNA)のDNAとのキメラ分子化ならびに本方法論をより一般的な核酸医薬へと応用するための新規pH応答性人工核酸の開発に成功した。昨年度合成に成功したPRNA-ペプチド核酸(PNA)オリゴマーとDNAを融合したキメラ人工核酸の合成を行い、pH変化に基づく標的RNAとの複合体形成制御を利用したRNase H活性制御に取り組んだ。合成したキメラ人工核酸の標的核酸との結合挙動を様々なpH条件下Tm測定により解析したところ、そのpHスイッチング能はPRNAの導入位置や導入数に大きく依存することが明らかになった。したがって、オリゴマー配列中様々な位置に自由自在にPRNA誘導体を導入可能な方法論の開発が必要不可欠である。しかしながら、PRNAはアミド結合主鎖骨格を有するため、リン酸骨格から構成されるDNAやその他人工核酸への導入が難しくPRNAはPNAとの複合化のみしか達成されていなかった。そこで、今年度はPRNAの適用範囲拡大、特にアンチセンス核酸としての応用が期待されている糖部架橋型核酸 (LNA/BNA)や2’-修飾核酸とDNAのgapmerやエキソンスキッピング治療などへの展開が有望視されている人工核酸-DNA mixmerへのPRNA導入により、より一般的な方法論としての展開を目指した新規PRNA誘導体の開発に成功した。さらに、リボヌクレアーゼHのDNA結合チャネルへの結合位置制御に基づく配列選択的RNA切断と高効率ターンオーバーの実現のため、LNAやメチルホスホネート核酸などの人工核酸とのキメラ分子化したHemi-gapmerと名付けた新規キメラ人工核酸を開発した。本方法論を用いることにより正常細胞には影響を与えず虚血性疾患選択的に機能しうる副作用を発現しない核酸医薬への展開が期待される。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (4件)

  • [国際共同研究] カリフォルニア大学アーバイン校(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      カリフォルニア大学アーバイン校
  • [学会発表] ヌクレアーゼ活性制御を指向したDNA-人工核酸キメラ分子の開発2019

    • 著者名/発表者名
      稲垣雅仁
    • 学会等名
      第5回 東北大学若手研究者アンサンブルワークショップ
  • [学会発表] ハロゲン化ウラシル誘導体を用いた新規光刺激応答性人工核酸の開発2019

    • 著者名/発表者名
      稲垣雅仁、西貝勇輝、荒木保幸、西嶋政樹、和田健彦
    • 学会等名
      第40回 光化学若手の会
  • [学会発表] 高効率触媒的核酸医薬系構築を指向したDNA-人工核酸キメラ分子系の構築2019

    • 著者名/発表者名
      稲垣雅仁、海原大輔、上松亮平、浅井光夫、荒木保幸、西嶋政樹、石橋哲、横田隆徳、和田健彦
    • 学会等名
      第29回 バイオ・高分子シンポジウム
  • [学会発表] ヌクレアーゼ活性向上を指向したDNA-人工核酸キメラ分子構造設計と新機能創製2019

    • 著者名/発表者名
      稲垣雅仁、矢野輝、海原大輔、荒木保幸、石橋哲、西嶋政樹、 山吉麻子、中谷和彦、横田隆徳、和田健彦
    • 学会等名
      第13回 バイオ関連化学シンポジウム

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公開日: 2021-01-27  

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