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2019 年度 実績報告書

免疫代謝を介した慢性炎症惹起メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18J12007
研究機関大阪大学

研究代表者

中西 由光  大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
キーワード骨髄ニッチ / セマフォリン / 脂質代謝 / 造血 / 交感神経
研究実績の概要

昨年度までに高脂肪食負荷Sema6D欠損マウスが体重増加や脂肪肝の形成に抵抗性を示す一方で、造血異常を呈すること、さらには非血球系のSema6D欠損がこれらの表現型の原因であること、Sema6D欠損マウスにおいて骨髄内の交感神経分布が亢進していることを見出した。本年度はこれらの知見をもとに、Sema6Dによる骨髄ニッチ制御および慢性炎症制御機構の解明を目指した。まずSema6Dの結合相手であるPlexin-A4が上記表現系に関与するかを検討したところ、Plexin-A4欠損マウスは高脂肪食負荷肥満モデルにおいて肥満抵抗性を呈すると同時に、好中球や単球などのミエロイド系細胞の造血亢進を認めた。次に交感神経分布異常と代謝・造血異常の関係を明らかにするため、CRISPR/Cas9法を用いてSema6d-/-Adrb3-/-マウスを作製し、高脂肪食負荷を行った。Sema6d-/-Adrb3-/-マウスではSema6d-/-マウスに比べて著明な体重増加および脂肪肝の形成を認めた。さらに、Sema6d-/-マウスで認められたミエロイド系細胞の分化・増殖の亢進は、Sema6d-/-Adrb3-/-マウスでは認めなかった。またSema6D欠損マウスでは5-FU投与や放射線照射による致死率の上昇を認め、造血幹細胞の疲弊を認めた。骨髄移植実験の結果から、骨髄ニッチにおけるSema6Dの欠損が造血幹細胞の疲弊を引き起こすことが明らかとなった。以上の結果から、Sema6D-Plexin-A4シグナルは骨髄内の適切な交感神経分布、β3アドレナリン受容体シグナルの調節に必須であり、その破綻は全身代謝・造血の異常を引き起こすことが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Rheostat control of trained immunity by Sema6D2019

    • 著者名/発表者名
      Nakanishi Y, Yamaguchi Y, Kang S, Kumanogoh A
    • 学会等名
      EMBO Workshop, Neural guidance molecules in development and disease
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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