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2019 年度 実績報告書

新規GPCRシグナル依存性Rho活性化因子の同定と細胞形態制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18J13111
研究機関岐阜大学

研究代表者

西川 将司  岐阜大学, 連合創薬医療情報研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
キーワードRhoGEF / GPCR
研究実績の概要

三量体G蛋白質共役型受容体 (GPCR) シグナルは、Rhoファミリー低分子量G蛋白質 (Rho) を介して細胞形態を制御し、その制御破綻は癌の悪性化に関わると考えられている。本研究では、各種三量体G蛋白質のαサブユニット (Gαs, Gαi, Gαq, Gα12/13) や、βγサブユニット (Gβγ) と相互作用するRho活性化因子 (RhoGEF) を同定することで、GPCRシグナルによるRhoの制御機構の解明を試みた。Gβγおよび活性型Gαsにより直接制御されるRhoGEFとして報告されたPLEKHG2の類縁蛋白質に着目して探索を行った結果、Gβγおよび活性型Gαiにより活性化されるPLEKHG1を同定した。次に、Gαiサブファミリーに属するGαoおよびGαzがPLEKHG1に与える影響を検討した結果、活性型GαoはPLEKHG1依存的Rhoシグナルを賦活化するが、その一方で、活性型Gαzは抑制することがわかった。そして同条件において、活性型GαoはPLEKHG1依存的仮足形成を増強するが、活性型Gαzは仮足形成を抑制することが観察された。またGβγ、Gαi、Gαo、GαzはPLEKHG1と直接相互作用し、PLEKHG1のRhoGEF活性を制御することが示唆された。さらに、これらの三量体G蛋白質は、細胞内でPLEKHG1と競合的に相互作用していることがわかったため、Giシグナルは時間・空間的にPLEKHG1の活性を制御すると考えられた。以上から、Giシグナル依存性RhoGEFとしてPLEKHG1を同定し、制御機構を明らかにしたことにより、細胞形態変化に関わる癌などの疾病に対する創薬の基盤的知見を得られることができた。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The interaction between PLEKHG2 and ABL1 suppresses cell growth via the NF-κB signaling pathway in HEK293 cells2019

    • 著者名/発表者名
      Nishikawa Masashi、Nakano Shun、Nakao Hiromu、Sato Katsuya、Sugiyama Tsuyoshi、Akao Yukihiro、Nagaoka Hitoshi、Yamakawa Hisashi、Nagase Takahiro、Ueda Hiroshi
    • 雑誌名

      Cellular Signalling

      巻: 61 ページ: 93~107

    • DOI

      10.1016/j.cellsig.2019.04.016

  • [雑誌論文] DBS is activated by EPHB2/SRC signaling-mediated tyrosine phosphorylation in HEK293 cells2019

    • 著者名/発表者名
      Nakano Shun、Nishikawa Masashi、Asaoka Rina、Ishikawa Natsuko、Ohwaki Chisato、Sato Katsuya、Nagaoka Hitoshi、Yamakawa Hisashi、Nagase Takahiro、Ueda Hiroshi
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biochemistry

      巻: 459 ページ: 83~93

    • DOI

      10.1007/s11010-019-03552-5

  • [学会発表] Rho活性化因子PLEKHG2と非受容体型チロシンキナーゼABL1の蛋白質間相互作用が誘導するNF-κBシグナルを介した細胞増殖抑制2019

    • 著者名/発表者名
      西川将司, 中野駿, 中尾拡, 佐藤克哉, 杉山剛, 赤尾幸博, 山川央, 長岡仁, 長瀬隆弘, 上田浩
    • 学会等名
      第92回日本生化学大会
  • [学会発表] 三量体G蛋白質GiシグナルによるRho活性化因子PLEKHG1の活性制御2019

    • 著者名/発表者名
      西川将司, 中野駿, 山川央, 長瀬隆弘, 上田浩
    • 学会等名
      第42回日本分子生物学会年会

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公開日: 2021-01-27  

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