今後の研究の推進方策 |
非白金触媒系での高性能ORR触媒の開発を行う。1-2年目の研究結果を用いて、新しい担持体を用いることによって、白金触媒を用いないでも、白金と同等の電子状態を非白金元素で実現できるかについて検討する。共同研究者のDFT計算の技術を1-2年の間にコツコツと学び、3年目前半には計算科学の上でこれらを実現できるかの計算実験を行う。後半には計算結果を実現するために担持体の合成、Ptナノ粒子の担持を行い、ORR活性の評価実験を繰り返す。また、ここまでは単一金属元素のナノ粒子を用いての検討であるが、申請以前の研究にあったような、Ptと第二元素の合金化と担持という二つの効果によって触媒表面の電子状態を最適化する方法を、非白金系で検討を行う。目標としては、触媒活性の持続性が保たれない可能性もあるが、電子状態から予想されるORR活性を合成した非白金ナノ粒子で実現し、非白金系の代表である尾崎らの(Carbon, 44, 1298-1352(2006))窒素ドープカーボン触媒(Angew. Chem. Int. Ed., 54, 10102-10120(2015))以上の活性を実現する。
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