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2020 年度 実績報告書

時分割測定を用いたチャネルロドプシンの開状態遷移メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18J21256
研究機関東京大学

研究代表者

小田 和正  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2021-03-31
キーワードチャネルロドプシン / 時分割結晶構造解析 / C1C2
研究実績の概要

本研究の目的は、光駆動型カチオンチャネルであるチャネルロドプシンの構造変化及び吸収波長の変化の分子基盤を、タンパク質の立体構造解析を通して解明することである。本年度は、過去の実施した時分割結晶構造解析による構造変化の実験結果を論文にまとめあげた。本論文は世界で初めてチャネルロドプシンの構造変化を原子分解能レベルで捉え、チャネルロドプシンが初期状態から陽イオンを輸送できるようになる分子基盤を解明することに初めて成功した極めてインパクトが大きい論文であると言える。本論文は最終的にeLife誌に受理された。加えて、本年度はアミノ酸輸送体である膜タンパク質複合体xCT-CD98hcの立体構造解析を行った。xCT-CD98hc複合体は、グルタミン酸を排出しシスチンを取り込むアンチトランスポーターである。シスチンはがん細胞が成長するために必要であり、がん細胞に多く発現しているxCT-CD98hc複合体はがん治療薬のターゲットとして注目を集めている。この複合体の立体構造解析を行い、シスチンの取り組み機構を解明することはがん治療薬の開発に貢献できるものと考えられる。立体構造解析にはクライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析を使用し、最終的に分解能6.2Aでの構造決定に至った。本研究の結果を論文にまとめあげ、Protein Science誌に報告することに成功した。本論文の結果は今後のがん治療薬の研究に貢献できるものであると考えている。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] Humboldt-Universit(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      Humboldt-Universit
  • [雑誌論文] Time-resolved serial femtosecond crystallography reveals early structural changes in channelrhodopsin2021

    • 著者名/発表者名
      Oda Kazumasa、Nomura Takashi、Nakane Takanori、Yamashita Keitaro, ..., Kubo Minoru、Nishizawa Tomohiro、Nureki Osamu
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 10 ページ: -

    • DOI

      10.7554/eLife.62389

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Consensus mutagenesis approach improves the thermal stability of system x c ? transporter, xCT , and enables cryo‐EM analyses2020

    • 著者名/発表者名
      Oda Kazumasa、Lee Yongchan、Wiriyasermkul Pattama、Tanaka Yoko、Takemoto Mizuki、Yamashita Keitaro、Nagamori Shushi、Nishizawa Tomohiro、Nureki Osamu
    • 雑誌名

      Protein Science

      巻: 29 ページ: 2398~2407

    • DOI

      10.1002/pro.3966

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] X線自由電子レーザーで捉えた、光照射によるチャネルロドプシンの 構造変化の過程

    • URL

      https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2021/7284/

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公開日: 2021-12-27  

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