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2020 年度 実績報告書

ノメイガ類におけるHybrid Type性フェロモンの普遍性と進化様式

研究課題

研究課題/領域番号 18J22206
研究機関鳥取大学

研究代表者

松井 悠樹  鳥取大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2021-03-31
キーワードノメイガ / 分子系統解析 / 隠蔽種 / タイプII性フェロモン / Hybrid type / 生物検定
研究実績の概要

1)ノメイガ類の性フェロモン利用形態の分析: ノメイガ類におけるHybrid type(タイプIとタイプIIの性フェロモンを併用する種)の普遍性を明らかにするために、本年度までに52種のノメイガ類を性フェロモンの抽出~カラム分画~生物検定に供試した。このうち48種はタイプI画分に対し高い応答を示したことから、ノメイガ類の大部分の種はタイプIのみを性フェロモンとして用いていると考えられた。一方で、アヤナミノメイガ、チビコブノメイガ、シロオビノメイガ、ツマグロシロノメイガの4種はタイプIとタイプIIの混合物に対して高い応答を示したため、Hybrid typeである可能性が高いと考えられた。この結果から、ノメイガ類においてHybrid typeの種は少数派であることが示唆された。
2)ノメイガ類の分子系統解析: 核(RpS5、CAD、EF-1a)およびミトコンドリア(COI)の塩基配列に基づき、日本産ノメイガ類全体の系統推定を行った。その結果、ノメイガ類が狭義ノメイガ亜科とヒゲナガノメイガ亜科に分かれること、先行研究において認められていた族の多くが日本にも存在することが確認された。また、DNAと形態の両者を調査することで、日本産ノメイガ類には複数の隠蔽種が存在することが明らかになった。
3)Hybrid typeと系統の関係: 1で明らかになったノメイガ類の性フェロモン利用形態を2の分子系統樹に重ね書きしたところ、Hybrid typeの種は狭義ノメイガ亜科には存在しない一方で、ヒゲナガノメイガ亜科ではその大部分の族に存在することが明らかになった。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] DNA barcoding and morphology reveal a new cryptic species of Nagiella (Lepidoptera, Crambidae, Spilomelinae) from Japan2021

    • 著者名/発表者名
      Matsui Y., Naka H., Jinbo U.
    • 雑誌名

      ZooKeys

      巻: 1023 ページ: 171-192

    • DOI

      10.3897/zookeys.1023.60934

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本未記録のHydriris chalybitis Meyrick, 1885 (ツトガ科ヒゲナガノメイガ亜科)を沖縄本島で採集2020

    • 著者名/発表者名
      松井 悠樹, 中 秀司
    • 雑誌名

      蛾類通信

      巻: 296 ページ: 558-560

  • [学会発表] なに食ってるか分からない蛾を飼育し実験に使用する~ノメイガ類を題材に2021

    • 著者名/発表者名
      松井 悠樹, 中 秀司
    • 学会等名
      第二回オンライン基礎昆虫学会議
  • [学会発表] 日本産ノメイガ類における"Hybrid type"性フェロモンの普遍性2021

    • 著者名/発表者名
      松井 悠樹, 龍 美沙紀 藤野 あぐり, 三田村 栞, 青木 一宰, 中 秀司
    • 学会等名
      第65回日本応用動物昆虫学会大会

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公開日: 2021-12-27  

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