研究実績の概要 |
社会的ニーズの大きい、コロナ質量放出(プラズマ塊の放出現象。社会的影響が大きく、その発生・到来予測が盛んに研究されている)の発生を、機械学習を用いて、非常に精度良く予測できるモデルを構築した。本年度中に、京都大学飛騨天文台SMART/SDDI望遠鏡の観測データを用い、太陽フィラメントの噴出時三次元速度と長さの積が、コロナ質量放出の発生有無に非常に良く関連することを、統計的に明らかにした。またLinear Support Vector Classification という機械学習の手法を用いて、フィラメント噴出から、コロナ質量放出を予測するモデルを構築した。本研究成果は、査読つき国際学術誌Earth, Planets and Space に掲載されたことから、当初の予定通り研究が進展したものと判断した。
また、期待以上の成果として、以下の二点があげられる。 1. 人工衛星データを用いた、太陽フィラメント噴出の予測に関する論文を執筆し、査読つき国際学術誌The Astrophysical Journal に投稿、現在査読中。 2. 太陽フィラメントの生成の様子を観測したデータを解析し、関連する物理量を導出した。現在、査読つき国際学術誌Monthly Notices of the Royal Astronomical Society へ投稿準備中である。
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