研究課題
本研究は、ストレスや脳損傷を原因とする各種認知機能低下や恐怖記憶の異常な増大、PTSDといった諸症状を、分子・組織・動物行動レベルで追究し、その脳内メカニズムに迫ることを広く目的として設定した。具体的には、恐怖記憶の遠隔・近時記憶を各々エングラム細胞群(それぞれの記憶刻印時と想起時に活動する神経細胞群を、神経の最初期遺伝子、fosを用いて可視化したもの)で比較するため、全脳解析を行い、責任脳領域の特定や、化学遺伝学的手法(DREADD)による人的なエングラム細胞群の活動操作による因果関係の特定を行ってきた。このプロジェクトは行動実験や、脳切片の抗体染色実験を完了し、スライドスキャナーによる画像取得も完了し、そのデータ解析の手法を確立し、現在解析進行中である。また、ストレスに関する様々な別のプロジェクトも並行して行い、特に脳損傷によるPTSD・認知異常に関する研究においては論文の査読に対する改訂版提出が完了した。その他、光遺伝学による活動操作の恐怖記憶に与える影響に関する論文と、不確定的な脅威に対する責任脳領域に関する論文の計2報の共著論文が受理され、出版された。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Behav Brain Res
巻: 396 ページ: -
10.1016/j.bbr.2020.112913
Elife
巻: online ahead of print ページ: -
10.7554/eLife.60812