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2019 年度 実施状況報告書

暴力を語ること・表象することをめぐる根源的問題についての領域横断的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K00017
研究機関静岡県立大学

研究代表者

飯野 勝己  静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (70551729)

研究分担者 岡田 安芸子 (藤村安芸子)  駿河台大学, 現代文化学部, 教授 (20323561)
坪井 雅史  神奈川大学, 外国語学部, 教授 (20386816)
岩野 祐介  関西学院大学, 神学部, 教授 (20509921)
樋口 浩造  愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (30243140)
新田 智通  大谷大学, 文学部, 准教授 (40612891)
中野 良樹  秋田大学, 教育文化学部, 教授 (50310991)
上石 学  聖心女子大学, 現代教養学部, 准教授 (70349166)
相澤 伸依  東京経済大学, 全学共通教育センター, 准教授 (80580860)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード哲学 / 倫理学 / 思想史 / 宗教学 / 心理学 / 表象文化研究
研究実績の概要

当該年度の直前にあたる2019年2月10日、晃洋書房より『暴力をめぐる哲学』(飯野勝己・樋口浩造編著)を刊行した。本研究の代表者および分担者全員がそれぞれ1章ずつを執筆した、全9章からなる論集である。本研究の前身となる前期科研(平成27~29年度基盤研究 (C)、課題名:「暴力」の多様な存在様態に関する領域横断的研究──「表現」概念との関連性を通じて)、および本研究1年目の集大成を公刊した直後ということもあり、当該年度の研究活動は、各自が本共同研究における担当分野に立ち戻って新たな観点から個々の研究を進め、学会発表や論文執筆等を行うことが中心となった。
共同研究のイベントとしては夏期と年度末の2回の研究会を計画したが、このうち3月末に計画したものは新型コロナ感染拡大の状況下のため中止とせざるを得ず、8月に1回の研究会を開催するのみにとどまった。8月20~21日の日程で長野県上田市にて開催した研究会には、研究代表者および分担者のなかから計6名が参加し、各自が本研究で自身が執筆する論考の構想を発表して討論するとともに、今後の研究の進め方、研究成果の公開としての新たな論集の構想などについての話し合いも持った。発表された構想は、樋口浩造「追悼における暴力の隠蔽」、岩野祐介「キリスト教と戦争暴力」、坪井雅史「インターネットの暴力とリテラシー」、飯野勝己「暴力と映像、あるいは暴力としての映像」、相澤伸依「暴力としての中絶の語り」、藤村安芸子「武士の生と死」などである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に予定通り論集を刊行し、それに関連する学会ワークショップ、合評研究会などを開催することができた。二年度目である当該年度は一回の研究会開催にとどまったものの、全体としてはおおむね順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

今年度は2回の研究会を開催する計画であるが、新型コロナ感染の状況次第では変更もありうる。必要に応じてオンラインでの研究会開催等も織り込んで、共同研究を進めていく。各自の担当テーマを深めつつ研究発表や討議を行うとともに、その成果としての新たな論集の構想も模索していく。

次年度使用額が生じた理由

当初年度内で2回の研究会を計画していたが、うち2020年3月に予定されていた年度末研究会が新型コロナウイルス感染拡大のため、中止にしたのがもっとも大きな理由である。また、研究分担者への分担金については、分担者によっては繁忙等によりあまり使用できない場合があった。次年度は、コロナ状況にもよるが、研究会を2回以上開催して使用する予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] フランスの中絶解放運動における三つのマニフェスト──紹介と考察2020

    • 著者名/発表者名
      相澤伸依
    • 雑誌名

      東京経済大学 人文自然科学論集

      巻: 146 ページ: 115-131

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評 関根清三著『内村鑑三 その聖書読解と危機の時代』2020

    • 著者名/発表者名
      岩野祐介
    • 雑誌名

      無教会研究

      巻: 22 ページ: 73-83

  • [雑誌論文] 「暴力の哲学」に向けて──暴力とは何か、いかにして回避されうるか2019

    • 著者名/発表者名
      飯野勝己、坪井雅史、上石学
    • 雑誌名

      東北哲学会年報

      巻: 35 ページ: 69-84

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評 川中子義勝『悲哀の人 矢内原忠雄 没後五十年を経て改めて読み直す』、赤江達也『矢内原忠雄 戦争と知識人の使命』2019

    • 著者名/発表者名
      岩野祐介
    • 雑誌名

      内村鑑三研究

      巻: 52 ページ: 105-119

  • [雑誌論文] 仏教における輪廻説の再検討──パーリ文献によりながら(前編)2019

    • 著者名/発表者名
      新田智通
    • 雑誌名

      仏教学セミナー

      巻: 109 ページ: 184-159

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 仏教における輪廻説の再検討──パーリ文献によりながら(中編)2019

    • 著者名/発表者名
      新田智通
    • 雑誌名

      仏教学セミナー

      巻: 110 ページ: 146-119

  • [学会発表] 書評 役重善洋『近代日本の植民地主義とジェンタイル・シオニズム──内村鑑三・矢内原忠雄・中田重治におけるナショナリズムと世界認識』2019

    • 著者名/発表者名
      岩野祐介
    • 学会等名
      「アジア・キリスト教・多元性」研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 仏とは誰か──初期経典の伝える釈尊観を手がかりとして2019

    • 著者名/発表者名
      新田智通
    • 学会等名
      浄土宗教化高等講習会
    • 招待講演
  • [学会発表] Buddhaghosa's Understanding of Samsara2019

    • 著者名/発表者名
      Tomomichi Nitta
    • 学会等名
      New Horizons in Buddhist Studies
    • 国際学会
  • [図書] 関西学院大学神学部ブックレット12 聖書と現代(所収論文・岩野祐介「日本と聖書、日本語と聖書の言葉」)2020

    • 著者名/発表者名
      関西学院大学神学部(編)
    • 総ページ数
      146 うち執筆部分37-51
    • 出版者
      キリスト新聞社
    • ISBN
      978-4873957715
  • [図書] 交わりの哲学──ガブリエル・マルセルと二十一世紀の私たち(所収論文・上石学「ガブリエル・マルセルの思想における「愛の精神」──「抽象化の精神」の克服と演劇を中心とする共同体の可能性)2019

    • 著者名/発表者名
      大柳貴、小林敬、上石学
    • 総ページ数
      162 うち執筆部分42-69
    • 出版者
      ブイツーソリューション
    • ISBN
      978-4864767125

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公開日: 2021-01-27  

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